私の作品、多層ガラス絵について
私はガラスの裏側から描き、それを表から鑑賞するガラス絵を制作しています。
近年では、それを層状に組み立て、多層ガラス絵という名称で発表しています。
時空の表現として、絵巻を参照しています。鳥獣戯画からの引用で、兎を描き始めました。
兎は、地下に穴を掘って隠れたり、山と人間の住む場所を行き交う生態から、境界を往来する象徴的な動物でもあります。因幡の素兎やアリスなどの物語では、人にお告げを施したり、異界に誘う存在としての性格付けがされているのもその為でしょう。
私の作品にとって夜の月の存在も大きいものです。
言うまでもなく月の光は反射光。その実態は別角度に存在します。月光は、夜に太陽を示すものであり、それがなければ月を見ることも出来ません。そしてその動きや満ち欠けは、観測者がいる場所や月の関係性によって刻々と変化していく。
これもまた興味が尽きないテーマです。
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