リスティング広告において最低限抑えるべき『重要な3つのキーワード』 ~PART1~
<概要>
Google 時代から今に至るまで 300 社以上アカウントを見てきた中で、普遍的に大事だと思う、最低限抑えるべき基礎知識をまとめてみました
\ こんな人におすすめ /
「リスティング広告をこれから運用し始める方」
「マーケターでリスティングについてより戦略設計について知りたい方」
Google 在職中から代理店転職後まで、約 300 社以上のアカウントを見てきました。
年間数百万円から数億円まで様々な予算規模のアカウントを見てきた中で普遍的に重要だと思う、リスティング広告で成果を上げるために抑えるべき『3つのキーワード』を紹介していきます。
リスティング広告をある程度運用されている方であれば、ご存知の内容も多いと思います。
一方、これからリスティングを始められる方や独学で運用をされていて、どう言う方針で運用をすればよいのか悩まれている方にとっては参考になる内容なのではないかと思います。
また、運用する中で、感覚的に分かっている内容でも体系化されたロジックを身につけるきっかけになるかと思います。
<重要な3つのキーワードとは>
それでは、早速3つのキーワードを紹介しようと思います:
いかがでしょうか?既にご存知の方や、初めて聞いた方、聞いたことはあるけど、深く理解できていない方など反応は様々だと思います。
3つのキーワード全て比較的、基礎的なリスティング広告用語ではありますが、どれも非常に重要です。
根本的にこれら3つのキーワードを理解できていないと
リスティング広告の効果を伸ばす(※コンバージョン数を増やす / 費用対効果を上げる)上で的確な戦略を描くことはできません。
逆に言えば、これらを理解できていれば、ある程度的を得た良い運用方針を描くことができるようになると思います。
※注:日々の運用をする上で大事なキーワードというより、リスティング広告の戦略を描く上で重要な概念です。
それぞれのキーワードについて別途詳しくいくつかの記事で説明していこうと思うのですが、イントロダクションとなる本記事では概念の簡単な説明と整理からしようと思います。
<何故これらの3つのキーワードが大事なのか>
答えはシンプルです:
リスティング広告の配信規模(インプレッション)を拡大したければ、「これら3つの要素のテコ入れ」それ以外に方法が存在しないからです。
※注:厳密に言うと細かい範囲で他にも方法はありますが、根本的にはこれら3つのみです
別途各記事で詳しく用語の説明をしていきますが、簡単にまとめると:
■カバレッジとは:どれくらい自社のビジネスにおいて狙いたいキーワードを「網羅的」に登録できているのか
■インプレッションシェアとは:特定のキーワードの検索ボリュームに対して獲得できている「シェア」(どれくらい現在入稿しているキーワードの総検索数に対して自社の広告が表示されているのか)
■オークションプレッシャー:特定の表示位置や表示そのものを獲得するためにどれくらいの競合他者がどれくらいの金額(及び品質スコア)でオークションに参入をしているのか。その強弱を表す言葉です(例:競合が多く、入札が高ければオークションプレッシャーが高い)。
<リスティング広告の配信規模を決定する要素とは>
リスティング広告、別名「検索連動型広告」はその名の通り、特定の検索キーワードに対して広告を配信する運用型広告になります。
複数の企業が同時に特定のキーワードに対して入札を行い、そのキーワードが検索される度にリアルタイムでオークションが発生、オークションに勝った企業から順番に上の広告枠を獲得することができます。
上に表示されればされるほど広告は見られやすくなりますし、場合によっては広告が表示されないこともあります。
つまり、リスティング広告の配信の規模(インプレッション)は大きく下記の要素によって決まります:
<リスティングの配信規模を決める3つの要素>
■入稿しているキーワードの検索数
■そのキーワードのオークションに対してどれくらい勝てているのか(上位表示できているのか、そもそも広告を表示できているのか)
さらに、リスティング広告に関しては、自由にどのキーワードに対して広告を配信するのか自分で決められるので、多くのキーワードを登録すればするほど、自社の広告が表示される可能性が高まることになります。上の2点と掛け合わせて考えると、
上記の様な式が成り立ちます。例えば、検索数 100 回の「ベッド」、検索数 100 回の「ソファ」に対して入札し、自社の広告の表示割合が 20% だとした場合、インプレッションはざっくり 40 回になります。
ここで、3つのキーワードと照らし合わせて考えると:
■カバレッジ・・・どれくらい多くのキーワードを登録しているのか(※式の①に影響)
■インプレッションシェア・・・そのキーワードに対してどれくらい表示割合が獲得できているのか(※式の③に影響)
上記二点がまずベースとしてある中で、
■オークションプレッシャー・・・広告をそもそも表示できるか、どれくらい表示できるかを決定する要素(競合の参入度合い)
上記のようになります。特定のキーワードに対する検索数(※式の②)は所与として考えたときに、配信規模(インプレッション)を増やす上でテコ入れ可能な要素を表している概念がこれら3つのキーワードになります。
※注:キーワードの検索数については、特定のキーワードを検索している人の数を増やすことはかなりハードルが高いため、所与としています。ブランディング施策を行い、ブランド名の検索数を増やすなど、全くテコ入れできないわけではないですが、本記事では基礎編として一般ワードの検索に対する広告を想定しています
つまり、リスティング広告の配信規模(インプレッション)を増やしたければ、これら3つのキーワードを抑えないことには的確な戦略を描くことができません。
逆に言えばこれらを意識したリスティングのプランニングができればある程度的を得たプランを立てることができるようになります。
<まとめ>
仮に自社のビジネスの売上につながる可能性のあるキーワードの上限があるとした場合(別記事でご紹介しますが、特定することはできないです)、下記の様な図で今までの話をまとめることができます。
具体的にリスティングの戦略を描くときに、現在位置が「一番小さい円」だとして、考えなければならないポイントは:
■インプレッションシェア(登録しているキーワードの表示割合)を上げる方法と方針
■カバレッジ(新しいキーワードの追加)を拡大する方法と方針
■上の2つをオークションプレッシャーがある制約条件を加味して考える
上記を通じてどんどんを円(= 配信規模)を拡大していくということです。そして、配信規模を増やすことができればできるほど新たな見込み顧客をウェブサイトに呼び込むことができ、結果的に売上を拡大していくことができます。
何となく、簡単そうには聞こえますが、実は費用対効果などや、それと付随して上にあるオークションプレッシャーなどを慎重に加味しながら拡大する方針を考える必要があるので、一筋縄ではいきません。
具体的な各要素の詳細は別記事で今後公開していこうと思うので、一旦本記事はここまで。リスティング広告についてより理解していただくために少しでも参考にれば幸いです!