場所と音楽”跳ね返りの調和”
先日は直太朗さんの弾き語りライブを観に大阪の住友いずみホールに行ってきました。
こちらのホールは恥ずかしながら初めて知ったのですが、普段は主にクラシックコンサートに使用されているホールだそうで、美しい木の壁や、ステージ背後のパイプオルガンが映える素敵なホールでした。何より響きが豊かなこと!音が降ってくる感覚をあんなにナチュラルに感じたのは初めてだったかも。
最近ではイヤホンやヘッドフォンなど、”空間”を介することなくほぼダイレクトに音楽と耳を繋ぐ習慣が定着していますよね。
でも音楽の基本はあくまで”空間を介した音”にあると思っています。空間を介した音というのは、つまり跳ね返ってきた音のことなのですが、その複雑な跳ね返りの調和こそが、音楽が目指す最大の喜びのひとつだと思うんです。音楽ホールだけではなくて、家で聴くオーディオや喫茶店で流れている音楽でも同様です。(音ではないけれど、映画も、スクリーンに投映した跳ね返りの光ですよね。妙な一致を感じます。)
そういう意味で、クラシックホールのポテンシャルには驚かされました。今まで知らなかったのが後悔されるくらい。直太朗さんの弾き語りが一体となって、とても贅沢な”音響体験”でした。
それにしても、直太朗さんクラスのアーティストが同じ場所に留まることなく新しいことに挑戦し続ける姿勢には、まがりなりにも同業者として、いつも感銘を受けますし、またそれでいて音楽の一本質を覗かせるような切り口をちゃんと見せてくれるあたり、本当にこのシーンにおいて稀有な存在だと思いました。
フェスティバル・ホールのバンドセットのライブも観たいです、、。日本を代表する名ホールですからね。
それではまた
ゴージャニゴー!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?