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「悲哀歌」 第9詩 詩・益山弘太郎 / 写真・齋藤陽道 おはよう じゃあ行って来るね そう言って君は出て行った あの朝 道端の花があんなに 輝いていたのは何故か 雑草を踏みしめると 足が痛かったのは何故か あれから 君は帰って来ない いま君は 大好きだった丘の上の 木陰に休む 君の後ろを船が通る 白い船が通り過ぎる そうさ 丘の向こ
「 愛の世界」 第8詩 詩・益山弘太郎 / 写真・齋藤陽道 ねえねえ いるかさん あなたは私の孫にそっくりよ いるかさんは何処から来たの? 僕は海の底から来たのさ 秘密の扉から お婆ちゃんに会いに来たんだ お婆ちゃんは何故そこにいるの? 神様からメールがあったのよ 「庭に出てみなさい 綺麗なお花といるかさんに会えるよ」 ってね だけどいるかさん 秘密の扉ってなあに? 僕はただ游いでただけだよ