鎌倉のセンセの思い出 1 葦津珍彦先生歿後25年の墓参
先月、鎌倉のセンセが亡くなった。お付き合いするようになったのは、まだ二十代のころだったから、もう40年になる。
最後にお会いしたのは、センセの父君、戦後唯一の神道思想家と称される葦津珍彦先生の歿後25年の集まりだった。ごく親しい10人が呼ばれたのだが、思いがけず私もその末席を汚すことになった。
駅の西口に集合したとき、すでにセンセが待ち構えていた。帽子をかぶり、杖をついていた。以前より痩せていた。退院したばかりとのことだった。
しかし饒舌だった。そして元気だった。奥津城までは