191031_緒方貞子先生

守られているだけじゃだめなんだ! 緒方貞子先生から学んだ、「能力強化(エンパワーメント)」の重要性

学部生時代、平和学や途上国の発展について学んでいたときに、緒方先生が立ち上げに関わられた、国際関係について学ぶインカレの勉強会に参加していました。

当時、緒方先生はもう勉強会には関わられていなかったけど、JICAの理事長に就任されたタイミングも重なり、国連難民高等弁務官としてのご活躍も含めて、たくさんのことを勉強させていただきました(余談ですが、奥様とはその勉強会で会ったので、なおのこと思い入れがあります)。

ちょうど、アジアで初めてノーベル経済学賞を受賞された、アマルティア・セン博士と一緒に、伝統的な国家安全保障を補完するものとして、「人間の生にとってかけがえのない中枢部分を守り,すべての人の自由と可能性を実現すること」という『人間の安全保障』の啓発に取り組まれていた時期で、「保護」するだけでなく、「能力強化(エンパワーメント)」の重要性を強く訴えられていました(人間の安全保障に関する外務省Web サイトより)。

今、振り返ると、一人ひとりの想いやエンパワーメントを大事にした組織開発や人材開発に取り組みたいという想いは、ここから強い影響を受けている気がします。

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数年前、国際文化会館のレストランで、食事をしていたら、偶然、緒方先生がいらっしゃって近くのテーブルになり、ドキドキしていたら、お会計のタイミングが重なりすぐ間近に。

意を決して、インカレの勉強会やJICAのインターンでお世話になった御礼をお伝えしたら、喜んでくださり、「研究室に遊びにいらっしゃい」と、名刺をくださいました。とてもフランクで、きさくな方だでした。

”研究の分野も異なるのに、お忙しいお時間を頂戴するのも図々しいかな?”と躊躇われ、結局、お伺いはしなかったのですが、直接、御礼をお伝えできて、嬉しかったです。。

分野は違えど、現場を大事にし、人間一人ひとりに向き合いながら、社会が/ 世界がよりよい方向に進んでいくことに、少しでもいいから取り組んで行きたいなと思います。

年齢に関係なく、いくつになられても、人を突き動かす想いを持ったご活躍から、たくさんの学びをいただきました。
ご冥福を心からお祈りいたします。


*Huffpost「緒方貞子さんの経歴を振り返る。曽祖父は犬養毅元首相、女性初の国連難民高等弁務官・・・」(10月29日)
<https://www.huffingtonpost.jp/entry/ogatasadako-career_jp_5db7a999e4b02aee7d352317>
写真も上記サイトより引用

*Newsweek記事「史上最高級の国際人、緒方貞子が日本に残した栄光と宿題」(10月30日)
<https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/10/post-13287_2.php>

*人間の安全保障に関する外務省Web サイト
<https://bit.ly/332GDeX>

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