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70才のガキ大将

2009/04/25

フィールドオブドリームスという映画がある。
ケヴィン・コスナー演じる農夫が、ある日畑で聞いた“天の声”にしたがい、生活の糧であるトウモロコシ畑を切り開き野球場を作った。バカな事をと周りはあざ笑ったが、ある夜そこに現れたのは往年の大リーガー達だった。そしてそこには若い頃ぶつかって以来絶縁していた父親が。
かつてマイナーでプレイしていた若き日の父親と息子のキャッチボール。わだかまりが一球一球消えていく・・・とまあ稚拙な解説で感動がうまく伝わらないので、是非一度は見てもらいたい映画だ。
この映画、お察しのとおりグランドに現れるのは“あの世の人”なのだが、ウチの近所にもそんな場所?がある。と言ってもこちらに現れるのは“こちらの人”だが、皆さんなんとアラコキなのだ。(いわゆるアラウンド古希?)近所の団地にあるゲージで囲まれた広場でキャッチボールをしていると、どこからともなく集まってくる先輩方。5~6人はいらっしゃるだろうか?しかし投げる球、打球はとても70歳とは思えないのだ。打球はゲージを超えて団地の壁やベランダに当たる。「まずい」とひるむボクに「昔はあっちの号棟にボコボコ当てたもんだ。」と豪快に笑う。なんと言っても「ここで30年近くやってんだから」というすごい説得力のあるお言葉にボクもうなずくしかない。
面白いのは、この集まりに小学生や中学生、ちっちゃい頃からここでやってて今は社会人とか、たまに女子高生なんかも混じって試合になったりするのだ。もちろんガキ大将はアラコキおやじども(笑)
下町生まれのボクはもうそれだけで子供時代にタイムスリップしてしまう。

ということで最近、予定のない週末は、グローブを差したバットを肩に、つま先トントンしながら家を飛び出すのだ。もちろん行き先は近所のフィールドオブドリームス

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