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2021年01月24日 言葉は思いを正確に伝えられるか 意思を伝えるということの本質は受け手側に主導権がある


「意思を伝える」事の本質とは何ぞや?

まず「意思」とは恐らくそれは超簡単に言うと自分の要求・目的であり、「伝える」とは要求・目的を達成するための手段のこと。

もっと言うと、人にも自分の目的を達成するために手伝ってもらう、あるいは各自で動いてもらうことを目標としています。

要求度の高低や、強制度の強弱はあれど意思というのはそういったものが含まれています。

これは意思を伝える側(Aさんとします)と意思を受け取る側(Bさんとします)の関係によって肯定か否定か決まってきます。また肯定否定も100%望んでか、50%か等数字にすることは難しいですが「ホントは嫌だけどあの人に頼まれたからしょうがないなあ」とか受容度のようなものも変わります

権力構造が

Aさん>Bさん

の強度であればにほぼ問答無用でしょう。

だけれどもお願いの仕方や言葉の選び方、日々のAさんのBさんに対する振る舞いで肯定的にも否定的にも受容度の強弱が変わってくるでしょう。

AさんとBさんが会社の上司部下の関係のようにわかりやすい利害関係のみで成立しているのであれば普通はAさんの発言は絶対です。軍隊とかやくざではないので、命に関わるとか犯罪に手を染めるとかでない限りはどんな命令でも従うでしょう。

家族とか友達、会社の役職が同じ同期とかの関係も本質は変わりません。

表面的には仲良い関係であっても、常に要求・目的をお互いに発信・受信している、その連続に過ぎません。

Aさんが「今日は〇〇があって大変だったよー」と言う言葉の裏には
⇒「今日〇〇があって大変だったから、話をしっかり聞いて共感して大変だったなってちゃんと慰めてくれよ。特に具体的なアドバイスがいらない、共感と肯定、慰めだけでOKだぜ!!」
といった感じの目的が隠れています。
でもBさんが「全然大変じゃねーよそれ。」とか言ったならばもう会話終了です。
AさんとBさんはお友達で気を使わない言葉の裏とか読まなくても全然かまわなければ関係はこじれたりせず、継続するでしょう。


では、AさんとBさんは同じ会社、同じ部署、同じ役職の同期入社とします。
AさんとBさんには異なることがあります。仕事の能力が違います。
Bさんはミス連発なので皆に迷惑かけまくっています。
上司からも頻繁に起こられています。
Aさんは見かねてやんわりアドバイスをしますが、全く改善しません。
言葉を変え、例えを交え、時にアドバイスのタイミングをいろいろ変えたり工夫しながら伝えました。
しかし本人が本気で改善する気がないのか、言葉を理解する能力がないのかわかりませんがとにかくミスは続いています。
本人は辛そうに見える時もあればふてくされているように見える時もあります。
もういい加減言うのが嫌になりとうとう話すことすらしなくなりました。
もちろんミスは相変わらず続いています。


「意思を伝える」とは発信がAさんにありますが、Bさんがどう受け取るかによって結果が変わります。つまりBさんに主導権が握られているのです。

Aさんがとても言葉が上手で人生経験豊富で説得力があるといっても、Bさんの受け取り方で全てが決まるのです。Bさんの気持ち、感受性、能力で決まります。


Bさんの能力次第(知識・経験値と言ってもいいかもしれない)が全く響かない、意図が伝わらない事もあるし、抜群に伝わる、吸収してくれる事もある。あるいはわからなくとも懸命に理解しようとしてくれる事もあるし、その逆もある。

AさんもBさんもそれぞれの経験値、能力によって使える言葉が異なるから言葉とその組み立て方や順番を選ばないといけない。


感受性は勝手な解釈。主導権は受け取り側にある。
だから発信者は受け取り側が自分と同じように言葉全てを共有できると思うことは勘違い。

結局のところ言葉のやり取りの主導権は受け取る側に主導権が握られている。

あくまでも受け取り側がどう受け取るかどう感じるかを選択できるので発信者が主導権を握っているのではなく、実は受け取り側に主導権がある。

論理的に、とても分かりやすい言葉で丁寧に伝えても理解できないというなら理解できないということ。

そんな時は、別の手段とか、諦めるとかの方法を変える必要がある。

発言者が受け取る人にとって影響力がある人ならその影響力通りに解釈してくれる傾向はあるだろう。

例えばお笑い芸人。

何度も見たことのある一連のコントで、どのようなオチがあるのか知っているのにも関わらず大爆笑してしまう。笑う準備ができておりオチを待っているのだ。

好意的な影響力を与えてくれると感じているならそのように受け取る。

嫌悪的な影響力を与えてくれると感じているならそのように受け取る。

好きな人の言葉は言葉を聞く前から喜ぶ準備ができている。

嫌いな人の言葉は言葉を聞く前から嫌悪を感じる準備ができている。

注意したいのは嫌いな人の言葉を聞けますか?ということ。
自分にはない考え方、言葉遣いとかをいかに自分の能力に変換・取り入れるか?そういった姿勢で臨めばあらゆる人の言葉は有益だ。

それを見つけるか見逃すか。
生かすも殺すも自分次第。


受け手が主導権をもっているよ。

バイなら。


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