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モルについて

きょうはモルについてのお話です。モルとは、物質量の基本単位であって質量数12の炭素に12グラス含まれている炭素原子・・・のほうの「モル」ではありません。猫目が申しております「モル」とは動物園や公園、ふれあい広場などでお馴染みの小動物、テンジクネズミ属の一種であるモルモットのことです。本日は動物の記事。モルモットについてのお話です。

その前に

毎回のごとくnote内のイラストを画面バナーにしている猫目ですが、いや、ほんとうに検索をかけるたびに「驚き」「発見」「癒し」の連続です。

今回は検索ワードに『モルモット』との5文字を入力してイラストを拝見いたしましたが、まあ、すごい。心くすぐられる構図と、ものすごくかわいいモルモットの姿。はやりイラストが描けるひとはすごいなあ、とあらためて実感し、恐れいった猫目です。みなさま。こんばんは。さて本日は言うまでもなく土曜日です。土曜日といったらnoteの更新日。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。すでに夜ですがご勘弁ください。

それではさっそく本題です。モルモットについて。

ひとまず基本情報からお伝えしていこうと思います。これからモルモットを飼おうと考えている方、またはすでに家族の一員だという方お子さんにペットが欲しいとせがまれている方、動物園のふれあいコーナーにて触れられないで恥ずかしい思いをしたという方、大丈夫です。この記事を読んだが最後、モルモット博士になれます。ぜひ最後までおつきあいください。

モルモット

歴史

とつぜんですがみなさんはモルモットの原産地を知っていますか? じつはモルモットの原産地は南アメリカの山岳地帯なのです。

南米に生息するテンジクネズミ科の野生種が家畜化されたとされる種がモルモットです。モルモットは当時から飼育がしやすく、現在においても愛玩用として繁殖されています。

ちなみにモルモットが日本にやってきたのは江戸時代といわれています。

モルモットは性質もおとなしく、かつ、繁殖が容易にできるため、18世紀ごろから実験動物として広く利用されるようになります。モルモットは、ハムスターやリスなどと同じげっ歯類ですが、ハムスターやリスのように人に咬みつくといったことが少なく、むしろ慣れやすい動物といえます。

サイズ

モルモットの体長は約20~40センチです。体重は約1キロ前後です。

特徴

モルモットの最大の特徴はなんでしょう? 人を虜にするつぶらな瞳? キュルキュルといった可愛らしい声? もちろんそれらもモルモットの特徴です。しかしモルモット最大の特徴といったらはやり「歯」でしょう。

これはすべてのげっ歯類においていえることですが、モルモットの歯は生後40日までに永久歯に生え変わったそのあと、歯根は生涯をとおして伸びつづけます。

毛は一年に2度ほど抜けかわります。夏毛と冬毛です。

モルモットは本来、乾いた高地に生息しています。基本的には穴の中で暮らし、高温多湿に弱い動物です。野生化のモルモットは夜行性といって夜に活動を起こします。が、飼育下では飼い主にあわせて昼に活動する個体が多いです。また、野生のモルモットは集団で生活しており、オスには段級性が確認されています。

モルモットが快適・健康に生活していける気温は約17~24度とわれており、10度を下回ったり、30度を上まわったりするとモルモットの生命に危険が及びます。

そのほか意外なことにモルモットは跳躍にも長けています。30センチ以下の高さの壁を越えることができます。そのため飼育する際には必ずケースの上に網を乗せて飼育するか、または、モルモット専用につくられたケージを使用するのが好ましいです。

性格

かれらはとてもおだやかな性格をしています。その反面で好奇心も強く、旺盛です。用心深いので大きな物音などにも敏感に反応を示します。

寿命

モルモットの寿命はおおよそ5~7年といわれています。飼育下でもっと長く生きたと報告されている個体もいます。

長い毛・短い毛

短い毛をもつもの(短毛)と長い毛をもつもの(長毛)モルモットがいます。白、黒、茶、縞模様や斑点模様など、いろいろな毛色をもつモルモットですが、短毛でのなかで一般的に広く知られていますのが「イングリッシュ」という品種のモルモットです。

イングリッシュの毛は短毛で、比較的。お手入れがしやすいのが特徴です。

反対に、長毛種では「ペルビアン」が有名です。直毛ですが、毛は長く、とくに頭と背中の毛が長くなる傾向にあります。

短毛と長毛。どちらのモルモットがいいのか。それは好みの問題でもありますが、お手入れの観点からいいますと長毛種はブラッシングが必要となってきます。ブラッシングを怠ると毛がもつれ、皮膚に炎症を起こしてしまう可能性がありますので気をつけてあげてください。

ブラッシングめんどくさーい!

という方には長毛種はオススメできません。

モルモットを飼育するなら

昨今、ペットとしても人気が高まっているモルモット。しかし、いざ飼おとなるとそれなりの知識と覚悟が必要です。もちろん、モルモット以外のどの動物にも同じことがいえます。

動物を飼う。
動物といっしょに暮らす。

それは簡単ではありません。人間と同じでモルモットだって病気をします。モルモットは体臭が少ない動物としても有名ですが、排泄だってします。そのことを承知のうえでモルモットをお迎えしてあげてください。

とくに、これから、モルモットをお迎えしたいと考えている方に「これだけは知っておいてほしい」というポイントをお伝えしていきます。

快適な環境を用意

モルモットはその体質的にストレスを感じやすい動物です。ですので事前の準備が重要となってきます。モルモットをお迎えしたそのあとで、あれが足りない、これが無い、となってあせらないようにしっかり必要なものを準備しておきましょう。以下にモルモットを飼育するのに最低限必要なものを記しておきます。参考にしてみてください。

・ケージ
・エサ入れ(ステンレス製や陶器が望ましい)
・給水いれ(ひっくり返してしまうため、給水器が望ましいが陶器でも〇)
・巣箱(巣の中でからだをのばせるくらいのサイズ)
・床材(カンナなどの木材チップや牧草)
・かじり木(生涯にわたって歯がのびつづけるため ストレス発散効果)
・消臭スプレー(あると便利)
・コロコロ(カーペットクリーナー)

・キャリーケージ(病院などにつれていく際に必要)

・ブラシ(長毛種)

お部屋は清潔に

本当にこれはどの動物に対してもいえることなのですが、動物が暮らすお部屋を清潔に保つことは皮膚病などの病気の予防となるほか、モルモットがより快適に暮らしていくための必須条となります。

しかし注意すべき点もあります。

あまりにこまめに掃除をしてしまうと神経質な個体は逆にストレスを感じてしまします。猫目が失敗したのはハムスターですが、たとえば、モルモットのケージを洗剤でゴシゴシ洗い、床材をすべて捨て、それでは飽きたらず、一日に何度もアルコールスプレーを使って掃除をする、なんてことをしてしまってはモルモットは自分の匂いがなくなってしまい、不安になってしまいます。

とはいえ

モルモットはけっこう汚します。食欲旺盛なモルモットです。そのため排泄物は比較的多めです。決まった場所でトイレをしてくれる個体もいますが、割合からしてトイレを覚えてくれる個体は多くないです。

なので

掃除はマメにおこなうことはオススメです。複数飼いの場合はとくに。一日に一度は汚れた箇所の床材をあたらしいものに変えてあげるといいでしょう。犬や、猫にいたっては一日に数回程度のトイレ掃除をおこないます。それらに比較すればモルモットの掃除はそれほどむずかしくもないはずです。

大切なのはその子にあわせてあげることです

清潔に保つことで発生するデメリットは非常に少なく、逆に、不潔にしておくことで発生するメリットは皆無です。みなさんも自宅のトイレが流れないなんてことが数日間立てつづけに起こったら、かなりのストレスを抱えることになると思います。

ちなみにモルモットは高いところが苦手です。掃除の際、モルモットを移動させる時もできるだけ低いところに移動させてあげてください。

ごはん

モルモットは草食動物です。

雑食性のハムスターとは違って、乳製品やミルワームなどの昆虫を与えるのは厳禁です。消化不良を起こしかねません。

モルモットの主食は「牧草」副食は「ペレット」です。

年齢、サイズにもよりますがペレットは体重1キロにたいして30パーセントの量を与えるのが理想的です。

牧草はいつでも好きな時に食べられるよう、ケージに取りつけたりして用意してあげましょう。牧草は繊維質でできています。モルモットの腸内環境を整えるために必要な食べものです(カロリーはほとんどありませんので安心して与えられます)ので切らさないように注意してあげてください。

モルモットに与える牧草には2つの種類があります。

1 アルファルファ(マメ科)
  タンパク質、カルシウムが多く含有されている牧草です。カルシウム過剰摂取による疾病の予防のため、アルファルファの牧草にかんしては与えすぎに注意が必要です。妊娠している個体、成長期の個体にはオススメの牧草です。具体的には生後1年までのモルモットに適しています

2 チモシー(イネ科)
  
アルファルファに比べて嗜好性は低いですが、肥満や、膀胱結石などの病気の予防につながります。1歳以上のモルモットに適しています。
 

※ 食べ残しの牧草はその都度あたらしいものに取り替えましょう。

モルモットは私たち人間と同様で、体内でビタミンCをつくり出すことができません。そのためペレットなど、外部のものからビタミンを体内へ取りいれる必要があります。ペレットにはビタミンが含まれており、モルモットの健康維持には欠かせない副食です。こちらも牧草と同じく、食べ残したものは随時、捨てるようにします。

おやつ

モルモットは果物野菜がダイスキです。キャベツの葉などはまたたく間に食べてしまいます。以下はモルモットに与えてもいいとされる果実、野菜です。

・りんご
・バナナ
・オレンジ
・もも

果実

・小松菜
・さつまいも
・にんじん
・モロヘイヤ
・大根の葉っぱ
・キャベツ
・キュウリ
・ほうれん草    など

野菜

ただし与えすぎは厳禁です。
野菜、果実はおやつ程度に少量、が原則です。

与えてはいけない食べもの

みなさんの予想通り、はい、モルモットにかんしても「タマネギ」はNGです。タマネギのほかにも「ニラ」や「ニンニク」などのネギ類は一切NG。犬や猫とおんなじです。

その他、注意が必要なものとしましては・・・

ハムスターのおやつとしてお馴染みの「ヒマワリの種」や「トウモロコシ」。これらの食べものはタンパク質にくわえて炭水化物、脂質が多く、モルモットは消化不良を起こしてしまします。見た目は若干ハムスターに似た顔つきをしていますが、間違えないであげてください。その子はモルモットです。

モルモットの病気

ここからはモルモットの病気を箇条書きにて記載させていただきます。くわしいことは獣医さんへご相談いただくのがいちばんです。ネット情報に惑わされることなく、なにか心配ごとがあれば、まずは獣医さんに診てもらうと安心です。以下はモルモットに多い病気の一例です。

不正咬合(ふせいこうごう)
 歯がのびすぎてしまう症状で餌を食べなくなる
ビタミンC欠乏症
尿結石
・ケトン症

 妊娠後期に多くみられる症状の一つ
乳腺腫瘍
・熱中症
・皮膚炎

モルモットに多くみられる病気

「調子悪いよ」のサイン

以下の場合はモルモットからの「たすけて」信号の可能性があります。早急に動物病院へつれていってあげてください。

・食欲がない
・毛にツヤがない
・フンが柔らかい
(下痢気味)
・お尻がよごれている
・鼻まわりが汚れている
(鼻水など)
・オシッコをしていない
・オシッコに血が混ざっている
・ふらついて歩く
・首の向きがおかしい
(どちらかに傾いている)
・やたらとからだを掻いている
・傷がある
・腫れがある
・異様に毛が抜ける

モルモットからの「たすけて」信号

Q&A

ここからは質問形式でモルモットの病気、疑問についてお答えしていきます。

Q モルモットがごはんを食べてくれません。

A モルモットなどの小動物はごはんをまったく食べなくなってから短期間のうちに容態が急変してしまう場合があります。すぐに動物病院へ連絡してください。

Q モルモットがぐったりしています。熱中症でしょうか?

A 夏場ですと熱中症の可能性が高いです。一刻も早く動物病院につれて行ってあげてください。とくに30度を超えてしまうとモルモットの生命にかかわってきます。室内だからといって油断をしないで気温に留意することが大事です。

Q モルモットを数匹いっしょに飼いしたいのですが・・・

A モルモットはもともと集団で生活をしている動物です。
  動物園のふれあいコーナーなどにいるモルモットは集団で飼育されていることが多いですね。よく観察してみるとわかるのですが、かれらはつねに身を寄せあってゲージのすみっこなどでおしくらまんじゅうをしています。

ハムスターのように一匹で飼育しないといけない(高確率でほかのハムと喧嘩し、殺してしまう)ようなことはなく、むしろ、気があうモルモット同士ならば一緒に飼育することが推奨されているくらいです。
ただし、オスとメスを同じ空間にて飼育する場合には注意が必要です。上記でも述べましたがモルモットの繫殖能力は長けています。次いでモルモットを飼うのがはじめてという方にかんしてはモルモットの健康状態をより正確に把握するために、まずは、一匹から飼育されることをオススメします。

Q 毛の一部分がはげています。病院に行ったほうがいい?

A 今すぐに、という症状ではありませんが、早めに病院に行ったほうがいいです。ほかのモルモットといっしょのケージで飼育している場合は、隔離をしておくと安心です(感染症などの場合を考慮して)。

Q 子供がモルモットに噛まれてしまいました。

A ズーノーシス(人獣共通感染症)の可能性を考慮し、人間の病院で診てもらいましょう。傷口は水でよく洗い流して患部を清潔に保ちます。

もしものために動物病院を探しておく


モルモットを飼うその前に、エキゾチックアニマルを診てくれる近くの動物病院を探しておくと安心です。そうすることでなにかあった際に対処できますし、必要以上に焦ってしまうこともなくなります。

ここ数年で動物病院は増えていますが、やはり、その診療対象は「犬」「猫」が多いのが実情です。ですので事前に電話などをして、「モルモットを診てくれるのか」を確認しておくことをオススメします。

いうことで

モルモットについてのお話でした。いかがでしたでしょうか(これを嫌う読者さんはけっこう多いと聞きました。本当でしょうか)。なんだか一般的な情報記事になってしまった気がしてならないのですが、これからモルモットをお迎えする方、すでに飼われている方にとってすこしはお役に立てる記事になったことを願いまして、そろそろ、お暇いたします。

頭とキーボードを叩く指が限界をむかえておりますので、いったん休息。

それではみなさん!

また来週の土曜日に!

お待ちしております!


追記
なにか興味のある動物さんがおりましたらお知らせください。記事にまとめられそうな動物さんにかんしては書かせていただこうと思います。








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