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L’hôtel d’amour

Love is over


まだ関係持ってない相手とホテル行く前の終電逃すグダグダ、まだ何回でもやりたいほど大好きなんですけど

こんな感覚、24まで持ち越すつもりじゃなかったんだけどな

痛いじゃない?そういう、恋愛の上澄みの、気持ちいいとこだけ愛しちゃうの 大学生までくらいで卒業したかった

今までで1番すきだったのは、8年来友人関係であった顔の超好きな男と横浜駅の終電ぎりぎりに、券売機の上の路線図を見て「あれ読めな〜い」「えー分かんない」とかやってた時ですね
いや帰りな???今なら間に合うよ

苦しい~~~
わたし、「ラブホテルでしか感じない性感帯」「初めてする相手とのグダリでしか感じない性感帯」が発達してるんです

ちなみに「自分の家」「相手の家」などはラブホテルには負けます
わたし、生活感を趣きと同等づける才能がないんで
だから年齢を重ねて、皆一人暮らしを始めてそっちが主な場所になってしまう24歳、なんか…

負けるな、ラブホテルに持ち込め
わたしならいける

きちんと愛し合ってる人とする一途なセックスが、精神的に満たされて、それが本当に人生の醍醐味で、誰とでも感じられる快楽じゃなくて唯一無二で、その価値を理解することが人間形成のあるべき姿だと本当に理解しているし、尊敬している
その素晴らしさを一度は理解した体のくせに、未練なく薄っぺらい恋愛価値観に戻れるのはなんでかなって思う
順応性が高いって言ってくれる?

わたし、自分の人生にそんな、つまらないくせにとんでもなく幸せなことが起きると思ってなかったし、期待もしてないから、普通に諦められるし、最初からそんな覚悟だったから別に寂しくもなくて

だってその時夢中に想う人のためには娘さえ捨てれるんで、人間は
ヘラヘラ笑って生きてるのにたまにしんどく重いことを平気で出してくるので自我にはボロボロにさせられることがある

それにわたしはこの薄っぺらい恋愛価値観、苦じゃない
ここに承認欲求とか、愛されたい気持とかあれば苦しかったかもしれないけど
別に関係を持つことで体は認められたような気になったりしないし、本気で愛してるくせに相手にされないってこともない
自己肯定感は別のところで満たしている

ただ、征服欲とかはあるかな
一晩一緒にいただけで深いとこまでわかり合った気になって、実のところ何も分かり合えてないって実感しながら別れる朝が快感すぎる わたし、「不足」を嗜む性癖があるので、1番心に残る相手とは普段連絡もしない

あと単純に性欲発散
顔のいい女の人生ちょっっろ❤︎…いので、この性別を利用して生きてきた
許せるよね? 被害被ることの方が多いよ
帰りたくないとか疲れたとか、ちょっと可愛く言えばいいだけなの楽すぎる 体だけ利用されててもいいよ わたしもあなたの体と後に残る感傷の気持ちよさにしか興味ないし
たまにそういうことなしのデートもしたいって言われることもあるけど それわたし側の仕事な

あ、そう わたし、過去の人そのものではなく思い出、及びその感傷がとにかく好きで
あの夜は良かった、あの人が忘れられない、などドラマチックなセリフとその時の思い出を浮かべながら月夜とか眺めちゃうアレ、思い出自慰行為ね はい痛い
会いたい、今何してるの?的なね はい大怪我
あなたもこの月夜を見上げてるのかな はいもう要手術

いや、実際それで会えても「は?」って感じなの
思い出にいるから美しいんだよあなたは 実際の男性なんて目も当てられない
一生わたしの身勝手フィルターを通してしかわたしの瞼の裏に出てこないでよね たまにリアルで素材提供してればいいの こっちで加工しとくから

男性はいくら積み上げても母親にならない

愛された帰り道、そう思う時がある
わたしを惨めにさせられる男性はいないが、たったひとりの女はいる


ラブホテルに休憩で行くことが数多あるんですが、たまに家に泊まりに来た人用に、ホテルの歯ブラシセットを持ち帰ることがあります

ひとり暮らしを始めた当初は母親がホテルの歯ブラシセットを結構くれていて、「最近ラブホテルに休憩でよく行くから歯ブラシセットたりてるよ、大丈夫」と言ったら「分かった〜」と言われた


まあ別に?!今に始まったことじゃないですけど!!
わたしがどの頻度で誰とラブホテルに行ってようが興味ないですよね

あれ?今フリーじゃなかった?とか
(別れたことも忘れてます?)
(てか付き合ってたことも忘れてます?)

母親にわたしの男性が認識されるには結婚か殺害しかないのではないか?と思う

すべて貴女へのあてつけでわたしの言動が決まっているのだとしたらどうしよう
楽しいからやってるつもりで、得るものがあるからやってる、だからどんな夜にも惨めな気持になったことない、2番目にされたこともないし、2番目だとしてもわたしは3番目に思ってる、そういうホテルばかりだった 相手のことは開示させても自分のことは開示しない 秘密の数で優越感に浸ってる 貴女との秘密も墓まで持っていく そんな美学があるからわたしは男性に消費されない 痛いけどね
貴女のことを想わなければ何も苦しくならない、ただの趣味なんだけれど、奥まで掘っていけばすべてわたしの中の貴女のせいで行われてることだったらどうしような

やめよっか、体よく、家庭環境を言い訳に使うの

普通にわたしのオリジナルの価値観の歪みでしょ
利用してごめんね

でもこの趣味、自他の感情の動きを観測することへの飽くなき興味、単純な夜遊びとは言い切れないほどわたしの人間関係力を磨いてるんだよ
当の本人達との関係は悪化も辞さないのだけど、ああ、こう思うんだ!とか、学びがある
突然、ああ、ロシュフコー箴言集のあの言葉、こういうことね!とか、教養が出てきたりする

てか恋愛認知が歪んでなきゃフランス文学なんてやらないから
連れてきてよ、エンマとシャルルどっちが悪か、フローベールに問い掛けないような仏文専攻の人間を

あの四年もわたしの価値観を美しく歪めたよね
恋愛もセックスも学問なんです
なかよちフレンドみたいにストレートに学問として学んでたらまた少し違ったかもしれないけど、わたしは文学というクッションを挟んでしまったせいでこう、アダルトビデオ見て育ってしまったみたいな、そういう側面がある気がする
ただ、人間の育ちとしては現実を直視させられてきたので、しっかりと自分の意思も、恋愛などすべて、錯覚の産物であることも一応は分かってる

あ〜ラブホテルの前でグダりた〜い

部屋とか選ぶ時に「どれでもいいよ」とか言いたい~ほんとにどれでもいいけど~~うわベタなこと言っちゃった~~みたいな~~
(これをやってる時、「スタンダールだったらここまでで単行本2冊くらいの尺使うだろうな」と思うんですけど、わかります?あのひと、手を繋ぐまでにえげつない尺使うくせに、サクッと妊娠させる尺狂いだよね)

ラブホテルって言葉、好きな日本語にはいるんですけどどうですか?

調べたのわたし
フランスでラブホテルってなんていうの?って
したら欧州にはもともとそんな文化ないんだって
キモい文化ですいませんね

で、日本のラブホテルに着想を得て、ついにフランスでも始まったんです!そう、

ラブルーム!

…。
……。

まあ、良かったよ フランスなら全てを赦してしまう、そういう、陶酔だけの愛ではないって知ることができたから 自分のことね

なんか、違くない?

「まさか〇〇くんとラブルーム来るなんてね笑」「ラブルームですることなんてひとつじゃないの…⁇」「ラブルーム来て嫌なんて言う女の子居るわけないじゃん…」

刺さらん。
全部わたしの広辞苑から出典したけど、ラブホテルをラブルームと言うだけでこんなに性癖に刺さらないものか?
なんだろう、ホテルとルームの何が違うんだ
規模がでかい方がいいのか?

ラブマンション ラブタワーマンション ラブ駐車場付きタワーマンション
まあ別の方向で興奮はする

こう見ておもうけど、やっぱりわたしには「とりわけ興奮する言葉や言い回し、シチュエーション」ってものがあるね

訳でもこの訳文の方がいい!っていうのがはっきりしてるし
恋愛関係にあるひともある程度ロマンチックな言い回しするひと好きだし
わたしのために軽率に命や社会的地位を賭す発言をする人、好きよ 実際死んだ人見たことないけど

ラブホテルの、そういうことするために存在します!という用途をちょっとぼかしてみよか?の結果として生まれたラブとホテルの組み合わせ技、なんか情緒を感じます
安直的…だが、「ラブ」とかいう、頑張ればこの世の全てをなんとか包括しそうな、概念のゆるい言葉に押し込められ、清潔な愛といっしょくたにされてしまった愛しい苦痛たちの断末魔、よくない?
「love」には理念があるけど「ラブ」には無さそうじゃない?
わたしはラブホテルに行くという語感には興奮するけど「go to love hotel」にはあんまり来ないもん
そこには真実の愛しかないんではないか?今野 だもん
日本語の「ラブ」はいいね、カタカナがちょうどいい 程よくプライドがない
ひらがなだとプライドも学も無くなってしまうから行き過ぎ 「らぶほてる」、これはやばい、カラオケのキッズルームの別名かって

ラブルームではなくフランス語でラブホテルなら興奮できるか?全文フランス語でいけばワンチャンあるかもしれない 「ラブホテル」にはわたしの低俗趣味が反応するから、わたしにとって崇拝の対象といって過言でないフランス語で感度鋭くなるか危ういけど
試してみるか、amourにわたしは理念を感じるのか低俗さに親しみを覚えるか、語感で精査してみよう

Je voudrais aller à l’hôtel d’amour ce soir…


あ、ダメだ
amourはどんな形の愛でも理念を個々の判断に委ねるが、ひとりの人間に宿る強い矜持を伴わなければ昇華させてくれない


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