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新年の始まりに学ぶ『易経』の教え:君子豹変す

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1月初め

あけましておめでとうございます。
新年が始まり、新しい一歩を踏み出す季節に、古代中国の知恵を垣間見てみませんか?本日は、『易経』から引用された言葉「君子豹変す」に焦点を当て、その深い意味を探ります。

出典の「易経」とは

「易経」は、古代中国の文化の中で根付いた占いや哲学の書物であり、変化の法則や道徳的な教えが記されています。

儒教の基本書籍である五経の筆頭に挙げられる経典で、東洋思想の根幹をなす哲学書です。周代に大成されたことから『周易』ともいいます。

宇宙・人生の森羅万象を陰陽の変化によって説明しています。

「君子豹変す」の本来の意味

「君子豹変、小人革面」
「君子豹変す」は、字義通りには「君子は豹のように変化する」と解釈されます。これは、君子(高潔で立派な人物)が状況に応じて臨機応変に変化し、柔軟性を持つべきだという教えを含んでいます。豹(ひょう)は毛が生え変わるごとにすっかり変わります。

また小人は表面だけ改める、と後半に続きます。

君子は、変化する世の中においても、その品位や徳を損なわず、適切に対応するべきだと説かれています。

間違いはすぐに直し、繰り返さないようにする。状況判断を的確に判断し、臨機応変に行える人物の事を言います。

君子豹変すの現在、逆の使われ方

しかし、現代社会では、この言葉が逆に使われることがあります。柔軟性や変化への適応力が重視される一方で、過度な変化や価値観の曖昧さが問題視されることもあります。

現在では自分たちの利益の為に「朝令暮改」や、目の前の事に飛びついて新年や主張を変えてしまう事を言います。


君子が豹変することが美徳とされるべき状況では良い意味に、逆に私利私欲、圧力などで信念を曲げてしまう事はマイナス、悪い意味に使われます。

現在の社会問題

『易経』の教えは、古代から現代に至るまで普遍的なものでありながら、現代社会においては新たな問題を提起しています。

急激な変化や価値観の多様化が進む中、どのようにして君子の在り方を保ちつつ、社会的な変革に対応すべきかが検討されるべき課題です。

誤りがある、軌道修正が必要ならばすぐに行い、自ら高みへ登るための「君子豹変す」は評価されます。

逆に、自分達やお友達企業利益のために、当初とは違った行動や決定をしてしまう事をマイナスの意味で「君子豹変す」と使います。

今こそ君子豹変すべきとき

○○ファーストや被災地復興オリンピックなどと言っては、関係団体にのみ多額の利益を生み出し、国民や特に被災者に多くの負担を押し付けるのはマイナスな「豹変」と言ってよいでしょう。

また、大阪万博の予算。一例としての日よけリングも入場者に日よけ傘を配るより高いものを作る必要があるのか?請求書額のみ豹変してかなり高く。

石川県沖の地震と津波。いまこそ「君子豹変す」で、万博や不必要な海外援助をいったん中止し、石川県への復旧復興に回すことができれば一定の評価は得られるでしょう。

まとめ

新年を迎え、変化が激しい社会の中で「君子豹変す」の教えを思い起こしましょう。変わるべき時には変わり、しかし自らの価値観を貫き通すことが大切であるというバランス感覚が求められるのかもしれません。

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