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高校化学で出てくるカタカナの名前の意味例(2)

この記事の続きです。

ABS((分岐鎖)アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)=Alkyl Benzene Sulfonates
LAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)=Linear Alkylbenzene Sulfonate
ナフタレン=ナフサnaphtha由来
ベンゼン=benzoin「安息香」 安息香酸が元
TNT(2,4,6-トリニトロトルエン)=(2,4,6-)tri「3つ」+nitro「-NO2」+tolueneトルエン
ヘキサクロロシクロヘキサン(HCC; Hexa「6個」+Chloro-「塩素(Cl)」+Cycloシクロ「環状」(ヘキサンC6); HCHとも)=ヘキサクロリド(BHC; benzene hexachloride )殺虫剤
フェノール=phainein(輝く、姿を現す) 「これはベンゼンの古名pheneが由来で、この名前は「照明」用のガスの副産物であるコールタールから分離されたことから名づけられています。フェニル基の名もここから来ています」(引用 化学用語語源bot
https://twitter.com/chemwords 
このbotはこのノート作成するのにかなり助かっていますm(_ _)m)
クレゾール=石炭クレオソート由来; creo「肉」(ギリシャ語)+sote「保存」(ギリシャ語); この記事を見ると面白いです

サリチル酸=salix「ヤナギ」由来; 私がよく話をするのは, 簡単に言うと, 昔から柳の樹皮などを利用して頭痛を治していたが, 薬にするときに副作用の腹痛を軽減させるため, アセチル化をしてアスピリンを作ったという話です。
ピクリン酸=pikr-「苦い」(ギリシャ語)←味を試したんだ……; ピクルスpicklesも言語は違えど同じような意味を持つ
2,4,6-トリブロモフェノール=(2,4,6-は炭素の位置)tri「3つ」+bromo「Br」+フェノール
クメン=一応スパイスのクミンが元みたい
フタル酸=phtalic ナフタレンnaphthaleneのphtha(ナフタレンの酸化開裂)
イソフタル酸=iso-「異性体(化学式は同じだが別の構造)」(c.f. isotope同位体)+フタル酸
テレフタル酸=tele- 「遠く離れた」(c.f. telephone, television, telepathy, telework)+フタル酸 
ポリエチレンテレフタラート(PET)=poly-「複数」+エチレングリコール(単量体)+テレフタル酸(単量体)
アセトフェノン=アセトン(-COCH3)+フェニル(C6H5-)+ケトン
アセトアニリド=アセチル化アニリン(-NH2→-NHCOCH3)
塩化ベンゼンジアゾニウム=塩化Cl+ベンゼン+di「2つ」アゾ「N」(i.e. -N≡N)+〜ニウムでイオン
p-フェニルアゾフェノール=フェニルC6H5-+アゾ「N」+フェノールC6H5OH
サリシンsalicin (C13H18O7)≒salixヤナギ 鎮痛効果
ペニシリン=Penicillium青カビ =pencil-like鉛筆みたい
ストレプトマイシン=strepto-「ねじれた, 連鎖状の(twisted)」(ギリシャ語)(生化学実験に使うストレプトアビジンも同じ)
デンプン=澱粉 (英語ではstarch, ギリシャ語ではamyl-; c.f. アミロース, アミロペクチン, アミラーゼ)
タンパク質=蛋白質
グルコース=glukos「甘い」(ギリシャ語)+-ose「糖」
グリコーゲン=グルコース+gen(生成; generate); 生物基礎の授業でやるように, 余分な糖は一時的にグリコーゲンとして蓄えて血糖値を下げるわけですね。
ビタミン=vi(t)「生命の c.f. viva, vital, vivid」+amin「アミン」注) 命名した鈴木梅太郎が最初に抽出したのはビタミンB1でそれはアミン化合物であったが全てのビタミンがアミンというわけではない
フルクトース=fruit「果物」+ose「糖」=果糖
ガラクトース=gala「乳」(c.f. galaxy=milky way)+ ose「糖」
マルトース=malt「麦芽(c.f. ザ・プレミアム・モルツMalt)」+ose「糖」
ラクトース=lact「乳(c.f. ラクトアイス)」+ose「糖」
スクロース=sucre「砂糖(フランス語?)(sugar)」+ose「糖」 砂糖の主成分
セルロース=cell「細胞(壁に含まれる)」+ose「糖」
インベルターゼ=invert「転化する」+ase「酵素の名前」(スクロースを加水分解してできるグルコースとフルクトースの等量混合物は転化糖)
マルターゼ=maltoseマルトースを分解する -ase「酵素」他も同様
チマーゼzymase=(en)zym(e)「酵素」+-ase   (ブフナーによって酵母から単離)
トリニトロセルロース=tri「3つ」+nitro「N」+セルロース 注) 硝酸エステル化合物
アセテート=acet「酢の」(-OCOCH3は酢酸CH3COOHから)
キュプラ=Cupra銅(c.f. cupper) 銅アンモニアレーヨン
ビスコース=viscous「粘性のある」+-ose「セルロース由来」
ヘモグロビン=hem「血」+glob「小球(c.f. globe)」+in
ケラチン=kerat「角(c.f.Triceratopsトリケラトプス3つの角の生えた恐竜)」+in
アルブミン=albu(m)「白(c.f. albinoアルビノ)」+in
フィブロイン=fibro「繊維(c.f. fiberファイバー)」+in
ビウレット=bi「2つ」+ure(a)「尿素」; 2分子の尿素から生成される化合物をビウレットといい, 2つ以上のペプチド結合がある物質はビウレット化合物と呼ばれる
キサントプロテイン反応=xant「黄」+protein「タンパク質」
ペプチド, ペプシン=pept-「消化(digest)できる」
カタラーゼ=catal(yst)「触媒」(ギリシャ語でloose/untieのような意味)+ase「酵素」
ヌクレオチド=nucleo「核」
デオキシリボ核酸(DNA)=de「抜く/離れる」+oxy「酸素O」+ribo「リボース」+nucleic「核」+ acid「酸」
モノマー=mono「1つ」、ポリマー=poly「多くの」
オレフィン=olefin=oil-forming 「石油で作られた」
ビニロン=日本で最初の合成樹脂(ポリビニルアルコール由来)
ノボラック=novo「新しい」+lak「漆(c.f. lacquer)」
レゾール=resin「樹脂」+ol「フェノール, アルコール」
ε-カプロラクタム=-COOHと-NH2が直接同じ炭素に付いていればα、その隣ならβ、という感じでεの位置, capro「ヤギ(カプロン酸がヤギの体臭(悪臭)をするから)」+lactam「環状アミド」
ユリア樹脂=urea「尿素」
エポキシ樹脂=epi-("on top of"前置詞)+oxy「酸素」
カラム=column「円柱, 筒状, 列」(c.f. カラムクロマトグラフィー, イオン交換樹脂)
ブタジエンゴム=ブタ(ン)「Cが4つ」+ジ「2つ」+エン「C=C」
ヘキサメチレンジアミン=ヘキサ「6つ」+メチレン-CH2-+ジ「2つ」+アミン-NH2
p-ジビニルベンゼン=di「2つ」+ビニル基-CH=CH2+ベンゼン
ナイロン=no run 切れない これは諸説あり(みたい)
エンタルピー=en「中にwithinとかそういう意味」+thalpy「熱」
エントロピー=en上同様+trope「回転する、進行・進展する」(c.f. tropical)


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