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逆噴射小説大賞2020振り返り

逆噴射小説大賞今年もお疲れ様でした。
はちゃめちゃに面白い作品いっぱいで、自分の文章の癖や型、本当に面白いのか?と考えながら書いてたら4本になりました。
でも自分でも早く続きが読みたい話ばかり書けたのでとても良かったです。
以下自分語りですってよ。

1. 噺家、三遊亭音波の死

これは友人と三遊亭音波という架空の落語家についてやりとりしていて思いついたネタです。
確か逆噴射小説大賞の1ヶ月くらい前?
その時の友人との話は単なる落語家の名前大喜利だったんですが、友人が「異能バトルになるな」と言ってそこから怒涛のごとく思いつきました。
珍しく1ヶ月くらいネタを温存したので途中でもうTLに流したくて流したくてたまらなくなったので、書けて良かった。
これめっちゃ面白い話なんだよ。
噺家がひょんなことから言霊を使って魔力を行使し、邪なる者と戦い続けている世界で本当の「落語」の意味を体現する少年の話です。
作画はグレンラガンとかみたいな誇張した少年アニメっぽいキャラで、出てきたキャラ全員+αのキャラ設定があります。
800字では書けなかったけど、個人的には古今亭ブルースノートが初登場時に「女が噺家やって何が悪いんだ!!」って三遊亭笑声(音波)を引っ叩くところが一番好きなシーンです。

2. 27時、川崎、子母口公園まで

この話はクライムサスペンスというか、ミステリーとして書きました。
これも友人と怖い話概念について話していた時の怖い話をヒントにして、「何らかの職業の人に当然のサービス・商品を要求したのにそれが裏切られると怖い」ってアイデアからサスペンスを書きました。
タクシーで求めた場所ではないところに連れて行かれたらめっちゃ怖くないですか?
本当は切り口的には逆噴射小説大賞向きではないんですけど、どうしても面白い話だったので書いてみたら存外悪くない仕上がりになりました。
この話もラストのトリックがまじでどんでん返しでめちゃくちゃ面白いです。
あとタクシーって今防犯カメラの役割を担ってるのも本当の話で、これを使って「防犯カメラが定点観測する犯罪とは」と練り込みました。

3. 不老定命者ボラ

これもめちゃくちゃ面白い設定を思いついたので書きました。
不死者は死ねない体だからこそ、死にたいという欲求があると思うんですよ。
そこで普通の人の命を殺すことで1人につき1年寿命が縮まるメソッドを得た不死者と、その不死者を殺すために能力を過剰暴走させて身体強化した結果不老となったハンターたちによる伝奇モノをやろうと思いました。
主人公たち不老者と不死者の戦いもなんですけど、不死者も別になりたくて不死になってないこととかもいっぱいあります。
ちなみに不死者が血を啜るのはありきたりなのでこの作品の不死者は骨髄を吸います。
人骨をコリコリかじるクソ野郎の描写をしたくてこうしました。
あと主人公のボラは魚の名前からとってます。

4. ファッションヘルス「リザレクション」へようこそ

パルプと言えばゾンビ。
ゾンビ×エロ=最強。
単純にそんなメソッドで書きました。
ゾンビなのはこれを書いてる時にちょうどゾンビ世界のRP人狼をしていたので思いつきました。
最初はしっとり生々しくあんまり笑えない話だったんですが、途中で風俗嬢に「本番禁止なんです」ってノリで「ゾンビ禁止なんです」って言わせたくなって、この台詞から全部逆算したらこうなりました。
結果的に自分でも読み返すたびゲラゲラ笑う出来になったのでめちゃくちゃ良かったです。
このノリと解像度でコミックエッセイみたいな感じで話が続く作品です。
他にもプレイして帰って行ったお客さんが次きたらゾンビになってたとかそういう小咄がいっぱいあってめちゃくちゃ面白い話です。

未来へ

今回は自分で続きをどんどん読みたい設定の話が書けて、しかも続きも面白いので最強だなってなりました。
他の方の作品まだ全て読めてないのでこれから作品放浪の旅に出かけます。
楽しい企画でめちゃくちゃ楽しいですね。
皆さんも良いパルプを。

ぼくの日々のゼロカロリーコーラに使わせていただきます