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社有林の調査を通じて川上の現状を学ぶ~その4

引き続き、森林組合の方と社有林をどうするかを検討している。

当社の経営理念には「豊かな山を次の世代に繋ぐ」という言葉がある。経営理念は企業が持つ価値観であり、この価値観に基づき事業活動は行われるべきものである。

社有林の一つに手を加え、そこを使った社員研修をして、知識を得ることには意味がある。しかし、部分的に活用するよりも、より広い林班という単位で山に手を加えていく選択をした方が、「豊かな山を次の世代に繋ぐ」ための行動と言えるのではないかと考えた。なおかつ、社員研修は社有林だけではなくとも、長和町の町有林でも体験させていただけるそうだ。

同じ林班にある4つの社有林の施業を森林組合の方々にお願いするという結論に至った。他に2つ社有林はあるが、一度にお願いすると森林組合の方に負担になるかなと思い、後回しにすることにした。

その場で、森林組合の方にその旨をお伝えした。山林所有者から森林経営委託契約書を受領するように早速動いてくださるとのこと。森林経営計画の履歴を調べていただいたら、この52林班には以前に森林経営計画が作られたことがあったそうだ。そのため、森林組合に山林所有者の情報があるため、比較的早く策定ができるそうだ。

森林経営計画について、調べてみた。国の政策としては、林業経営に適している山林には全て森林経営計画を立てていく方針のようだ。そのための財源として2024年から森林環境税の徴収も始まる。市区町村が中心的な役割を果たしていくことになるようだが、長和町はどうなっていくのだろうか。他に2つ社有林があり、いずれも長和町内にあるので、今後どういった考えなのか聞いてみることにした。それを受けて、2つの社有林の方向性を決めたいと思う。

山のことがよくわかっていない当社にとっては、森林組合の方はとても頼れる存在だ。信州上小森林組合の組合長の倉沢さんにもご挨拶をさせていただいた。会話の中に地域のため、地域のためという言葉が何度も出てきたのが印象的だった。自分たちは地域の役に立つために存在するという存在意義、使命感が凄いなと感じる。当社の社有林の調査などにお付き合いいただいている北川さんも知識が深く、的確なアドバイスで、とても20代とは思えない頼れる存在。こういう方々にこの地域の山林は守られているのだと実感する。そして、上小地区に住む我々は直接的間接的にその恩恵を受けて生活をしている。森林組合の方々に何か役に立てることがしたいなと思う。 

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