神へ捧げるソネット  #57

佐佐木 政治

アネバヅルの大群が飛んでゆく ヒマラヤの白い峰々よ
モンゴルの草原とインドの平原を行き交うためには ひとつの結界を超えねばならない
死に近い峰々の讃歌をゆらしながら あの眩暈の岩肌を縫って飛ぶのだ
V字にたゆたう白い鎖を 紺碧の空に象眼するまでは

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亡父の詩集を改めて本にしてあげたいと思って色々やっています。楽しみながら、でも、私の活動が誰かの役に立つものでありたいと願って日々、奮闘しています。