風の特徴 加速/減速 収束/発散

加速/減速

高い崖を越えて海上に風が吹くと、崖のすぐ影では、風が弱い部分ができると予想されますが、そのそれた風が最終的に海上に当たる場所では風が強くなり、さらに沖に出ると風が弱くなることがあります。

風が岬の周囲に吹くと、ベンドが予想されるのと同様に、障害物の周囲で圧縮されより強いプレッシャーになることがあります。 風下と岬の沿岸は比較的穏やかになる傾向があります。

風の強い/弱いエリアは、コースの周りやコースを横断して動くことがあります。 しばしば雲のパターンによって発生することもあります。 しかしながら、雲と海上風の関係をいつも予測することができるわけではありません。

収束/発散

北半球では、陸を越えてくる風は、海上の風向と比べてバックする(左にシフトする)ことがよくあります。 そのため、風向が海岸線にほぼ平行である場合、海岸から約5Kmくらいまで収束または、発散が発生する可能性があります。 海岸に近い風速の増加は、バックした陸を通った風と海上の風が合流することが原因で発生します(収束)。 

陸上の風速の低下は、海からの風が発散しながら、陸上のバックによって引き起こされます。 どちらの条件でもコースの左側の風が強くなる傾向があります。 南半球ではこれが逆転するでしょう。 湖や広い川でのセーリングでは、岸よりに行くと右か左のどちらかで極端な例を体験することができるでしょう。

コース全体でプレッシャーが変動する理由はたくさんあります。 プレッシャーバンドが動くこともあれば、同じような場所で停滞することもあります。 理屈を理解することで、予測ができるようになりますが。 それでも注意深く海上の様子を観察する必要があります。 例えば、白波、色の暗い部分、艇団の動き、片側の艇団が速い、遠くの船のヒールが強いなどです。

また、風の強弱があるときの基本的戦略は、「強い風をつかんでセーリングする」ことです。

様々な、レース海面で、独自の風パターンがあります。 レース前にこのパターンを特定して理解することで、レース戦略へのアプローチを簡単にすることができます。

後の記事で、レース前にこのパターンを認識する方法を紹介します。

しかし、セーリングに確実なことはありません。 特に風の影響の予測については、よく観察する必要があります。

イタリアのガルダ湖では、風が圧縮されて、湖の狭い部分に吹き込むため、崖の近くで風が強くなるということが、一般的に知られています。 しかし、ある日のレースでは、海岸から最大100メートル離れた場所に明らかに風が弱くなっている場所がありました。 選手たちは、コーチの情報をもとに、崖に向かいましたが、行き過ぎた艇は、風のないエリアに入ってしまい、漂うことになってしまいました。

ここからわかる教訓は、「予測に自信があるとしても、レース前に実際にその場所にいき、どうなるかを試してみることが唯一の予測を確かめる方法」ということです。

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