八宮めぐるのコミュタイトルについて
シャニマスの八宮めぐるのコミュのタイトルに以下のようなものがある。「チエルアルコは流星の」、「小さな夜のトロイメライ」これらは独特なカタカナ単語が使われている。エスペラントという、人種や民族に囚われない人工言語である。特にチエルアルコについて、めぐるの人種に関する話にスポットが当たる。色の違う魚、明治時代日本における外国人の女の子、そしてハーフである自身を重ね、それぞれをありのまま受け入れるめぐるの優しさと思いやりが遺憾なく発揮される良コミュである。
私は、このコミュについて少し違う感想を抱いている。前述のようにめぐるの自分と異なる他者に共感し受けいれる、だけでなくもっと「強い優しさ」があるように感じられる。エスペラント語の存在は知っていても、意味を理解する人はそう多くない。むしろ圧倒的に少ない。このタイトルは伝わりづらい、言ってしまえば消費者に優しくないタイトルであろう。エスペラント語も開発されたはいいが、世界的な言語は英語が主流だ。このように、エスペラント語は本来淘汰されるはずの言語なのである。しかしながら、その淘汰圧に逆らって人為的に作られたエスペラント語をあえて使うのが、強さなのである。意味が伝わらなかったとしても、エスペラント語の根底に流れる思いやりを伝えたい、という揺るがない哲学が、めぐるの人柄とマッチして、大きな流れになっているのだ。
シャニマスのキャラ造形の根幹を感じられるいいコミュだと思う。