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2月28日 在宅日には何かが起こる

 良い天気だ。シーツと毛布を洗う。洗濯糊を切らしていたので、シーツはパンパンと叩くだけで干した。キーピングをよく使っていたけど数年前からスプレーのしか見なくなった。最近は透明でペコペコの容器で大きく「せんたくのり」と書いてあるのとかスーパーで見つけると買う。でも、置いてないことも多い。それで、つい切らしてしまう。
 よく売れてるのなら切らさないように在庫管理をしてると思うから、きっと使う人が減ってきてるんだろうな。糊付けしようがしまいが大差ないといえば大差ない。でもねえ、パリッと糊の効いたシーツを掛けた布団にもぐるとき「極楽、極楽」って思う。私の極楽感に一役買ってくれるから、糊付けはやめられないな。

 昨日買ったさつまいもを干す(トップの写真は一日干したもの)。私は寒の入りから啓蟄までにいろんなものを干す。野菜はもちろん、果物とかも。暦はたいしたもので、大寒の頃は乾燥した晴天が続くし、啓蟄すぎると本当に虫が出る。特に甘いものは虫がつきそうだから、冬にせっせと干す。干し芋もこの冬最後になる。お菓子みたいになるように切り方を工夫してる。もう数日干す。

 仕事を少ししてから、いろんな書類を見る。集合時間のお知らせが1件入る。10時。別な人は14時15分と言うのもある。いいなあ。私は正時の待ち合わせが苦手。カレンダーにメモ。手紙を書く。それから、ちょっと苦手な人にお礼状を書く。偉い人らしいから平常心で粛々と書く。

 3日分の出汁を取る。昆布といりこでとろ火で長時間。昆布は真昆布。私は日高・羅臼・真昆布・すき昆布を常備してる、昆布フェチ。その間に、明日はセカンドストーリーというところに不用品を初めて出しに行くので、出すものを車に積む。

 結婚祝いに頂いた、真っ白でレースのハンカチ見たいなカット&ステッチが効いてるハナエ・モリのショルダーバッグを出してみる。実はほとんど使ってない。母親世代の方から頂いたもので、「純白」が大正から昭和一桁生まれで戦争で思春期を奪われた女性の「憧れ」を象徴してる気がする。
 パステルブルーのパフスリーブのワンピースを着て、上品なパンプス、肩から白くて細いショルダーストラップが伸びて、これまた白くて細い指先でバッグを押さえて歩く。目の前の私を忘れて、イメージの娘へプレゼントしたに違いない。私だってそんな娘に憧れないわけではない。
 でも、残念なことに真っ白のバッグは現実の私の肌色には合わなかった。外にいることの多い仕事をしていて、もともと色白ではない肌は一年中日焼けしている。そこに真っ白のセルダーバッグは、新庄の白い歯に勝る悪目立ちだ。
 当時私の愛用のバッグは、ソニアリキエルの黒にベージュのラインのバッグだった。

 使わないけれど、年に二度は陰干ししてクリームで拭いて送り主を思いながら「純白の花嫁の象徴」を味わってきた。流石にもう卒業。
サクサク断捨離する踏ん切りはつかないが、今年中には使わないものは全て処分しようと思っている。

 お昼には先日作ったとり牛蒡ご飯の素に昨日買ったグリンピースを入れてご飯を3合炊く。今日の分以外はおにぎりにする。南蛮漬けもあるし、豪華なお膳となって嬉しい。矢野顕子をかける。

常備菜2品と南蛮漬け、麦味噌の味噌汁(豆腐とわかめとお揚げ)
炊き込みご飯・左はお供え

 在宅日が穏やかに過ぎていく。コーヒーを淹れて、小津夜景の本を読む。小津夜景に恋してる。

 お掃除ロボットが動かなくなったので点検する。セットし直しても立ち上げ直してもウンともスンともいわない。ネットで検索。バッテリー交換が必要らしい。あー嫌いな単語ランキングで常に上位にいる「バッテリー交換」。
 でも、最近はとても親切なネットの方々が、懇切丁寧に交換方法をあげて下さっている。ありがたい。バッテリーもネットで買えるみたい。・・・型番はどれだ???

 ネットのバッテリー一覧ですぐに見つかったのは、gufy 30と30cと30 maxとある。うちのは30cmaxだ。うーん、30c max出ないとダメかしら。大体同じなのでは?でも違ってたら困る。バッテリーによっては、30シリーズとまとめて表記したるのもある。これでいいのかな。30シリーズとは30と30cのことで、30 maxと30c maxは別シリーズだったらどうしよう。やっぱり、30c maxとしっかり表記してあるのを買おう。
 30c maxで検索してみるけれど、うまくヒットしない。どうして??どう違うの?だからバッテリー交換は嫌なんだ。
 悪戦苦闘して30c maxのバッテリーを発見。何故か、30c maxのバッテリーはちょっと高い。上位機種じゃあないだけにバッテリーは割高とか?いや、それはメーカーさん、セコすぎるよー。上位機種を選んでないということから、バッテリー価格も抑えてあげようというのが人情というものではないか!あらぬ方向に怒りが拡散。
 ちなみになぜeufy購入を決めたかというとその薄さから。うちのソファは足が短く14.5cm。その下を潜って掃除してくれる薄い掃除機がeufy。

 複数あるバッテリー、その中でも安いものを選ぶ。純正ではない。そうしたら、Amazonのキャンペーンなのか700円引きの表示が出たので迷わず使う。やったー。でも、ここまでなんと2時間半もかかってしまった。日は暮れかけてる。

 在宅日はイギリス貴族のように優雅に過ごしたいと毎回思う。思い立ってお庭の手入れをし、思い立ってポプリを作り、思い立って友人とティーを楽しみ、思い立って思索にふけ、思い立ってリネンのアイロンがけをする。見たいな。「思い立って」という余裕を味わいたいのだ。

 だけど、60代一人暮らしの在宅日には「今日中に解決せねばならぬ」の予兆に溢れている。今日は、バッテリー交換だ。そして志してるわけでもないのに独立独歩の精神がぐんぐん育ってる。

 パステルカラーのワンピースが似合わない若い頃から、もしかしたら運命づけられた「志なき独立独歩」なのかもな、と苦笑い。

明後日バッテリーが届いたら、どこぞの親切なお方が書いてくれてる
「コネクターを抜くときに無理に引っ張らずに爪を何かで持ち上げて引き抜く」を忘れないように。

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