第52回 上半期いちばんの投資

おはこんにちばんは。

今回はVoicyさんのハッシュタグ企画に参加する形で、「上半期いちばんの投資」というテーマで書いていきます。

投資というと株式や物を買ったり、時間を費やすことによって将来的に自分に利益があることを指すと思いますが、その意味では僕は仕事と住む場所を変えたことが上半期一番の投資です。
僕は今年2月に転職をして今の会社に入ったわけですが、それと同時に住んでる場所も変わりました。
以前は山梨県の甲府市というところに住んでましたが、今は西湖というど田舎に住んでます。最寄りのコンビニまで車で15分です。

実は前職を辞めるとき、他の会社に採用が決まっていたんですが、その会社も古民家をリノベして宿泊施設として運営している会社でした。
そこは事業を拡大している最中の好調な会社で、スタッフも数名募集していて、そこに応募して採用が決まったという経緯があったんですが、採用が決まった翌日か翌々日ぐらいに、元々知り合いだった今の会社の社長から連絡があり、「今度西湖で宿泊事業をやるんだけど、管理人をやってくれない?」という話をもらいました。

元々採用が決まっていた方の会社は、事業も好調でWebサイトもしっかりしたかっこいいものがあって、完全にうまくいっている状態。
かたや今の会社は、宿泊事業の実績もゼロでWebサイトもなく、正直どうなるかわからない状態。
実際に社長と会って詳しく話を聞いても、色々なことが未定で先行き不透明、いまだに試行錯誤の繰り返しという状態です。

当時の状況を考えると、おそらく100人中99人の人が、前者の会社を選んだと思いますが、僕は今の会社がどうなっていくかわからないというところに魅力を感じたんですね。
この話を他人にしたときに、よく「すごいね」とか「よくそっち選んだね」みたいなことを言われるんですが、その言葉から読み取れるのは、みんなリスクをできるだけ避けたいんだろうなということです。
当然事業がうまくいかなければ職を失うかもしれないし、僕の場合で言うと住み込みが条件だったので、住む場所すら失う可能性もあるわけです。

少し話は逸れますが、僕がいろんな国を旅してきた中で思うのが、日本人は最低ラインが高いということです。
僕がよくする話で、日本の100円ショップの話があります。ダイソーとかのあれです。
日本は世界標準からすると物価が高い方に分類されると思うのですが、そんな中でも100均のクオリティたるや、海外の100円相当の商品であれだけのクオリティの物ってそうそうないわけです。
日本の消費者というのは求めるレベルが高いとよく言われますが、100均も例外ではないと思っています。
逆に海外では、当然日本より物価が安い国はたくさんありますが、同じ100円相当の金額であれだけのクオリティのものはまずない。なので外国人旅行者が日本に来ると、100円ショップでまずビビる。

これがさっきの話とどう繋がるかというと、仕事が無くなったら人生終わりとか、住む場所が無くなったら人生終わりとか、貯金が無くなったら人生終わりとか、あるいは友達が一人もいなくなったら人生終わりとか、”人生終わるライン”が高い人がすごく多いと思うんです。
じゃあ実際にそれらのうちの一個でも体験したことがあるかというと、ない人がほとんどじゃないかと思います。
体験してないから怖いとも言えますが、体験してない”のに”怖がってるとも言えるわけです。
正直僕は、今言ったこと(仕事や家やお金や友達がなくなること)を全部経験してますし、今もお金はないに等しいと言っても過言ではないです。
なので、最悪何もない状態に戻ってもどうにかなるっていうのが経験上わかってるんですね。
そうするとある程度リスクのある選択でも、そこに突っ込める。

「死にはしない」という言葉は人によって意味や重さが違うと思いますが、少なくともほんとに死にそうになったことがある人っていうのは全体の数%もいないわけで、実は今よりもっと大変な状況に追い込まれても、なんとかなる場合がほとんどです。
特に若いうちというのはそういった大変な経験をしておくと、その後の人生で余裕が生まれるので、失敗も含めできるだけいろんな経験ができる選択をした方がいいというのが僕の持論です。
特に何が起こるかわからないこれからの時代、安定した生活や恵まれた環境が崩れる場面が必ずやってくるので、そのときに最低ラインの設定が高いと、自分がしんどくなると思います。

最初は勇気がいるとは思いますが、多様な選択肢を持っておくために、不安定な環境に身を投じるというのは新しい時代の生存戦略でもあり、面白くて厚みのある人間になる唯一の手段でもあると思います。

それではまた!

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