治らない病気との付き合い方⑥「辛話」

この数ヶ月、何件かの新聞社様が記事にして下さいました。
私の事なんておもしろいのかぁ?なんて思いながらも、同じ病気で苦しんでいる方や、身近だけれど病気のことは知らなかった方々にたくさんの暖かいコメントを頂きました。
頂いたコメントを読むと、変な話ですが「ああ、私は本当に病気なのだな」としみじみ思い、妙に客観的になりました。
本来は主観的な事と思うのですが、不思議と少し離れたところから自分を見ているような、そんな感じです。

日刊ゲンダイの記者さんには「こんなに楽しかった取材はなかった」と。
朝日新聞社の記者さんには「なぜそんなに明るく考えられるのか」「辛かったエピソードはないか」と頭を捻られました。

うーーーん、と考えてみたのですが、「これが辛いんです」という事柄がやはり出てきませんでした。

本当に辛くないから、言えなかったです。
たとえ辛い事があったとしても「辛話」(つらばなし)は、聞いていて辛くなりますから私は殆どしません。

あそこ痛い、ここ痛い。あれできない、これできない。は意味が無いのです。
だって、言葉にしても私の場合は変わらないから。

皆さん、cojicojiってご存知ですか?コジコジ。
私がcojicojiに出会ったのは健康な大学時代でしたが、この漫画は病気の人こそ読むべき漫画だと思います。

心に突き刺さるセリフがスルッと織り込まれています。
おかしな生き物達が人間というものを教えてくれます。
私は哲学が好きで色々と読みましたが、この漫画もある意味哲学書の一つではないかと思います。説教臭くないところが秀逸なんです。病に苦しまれている方こそ、ぜひお手にとってみてください。

「コジコジはコジコジだよ、コジコジは生まれたときからずーーと、将来もコジコジはコジコジだよ。」

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