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淡路島バイク初上陸。淡一はほろ苦く・・・。「地獄へ・・・。編」

50歳を超えた女性初心者ライダーが、出会えた最高の相棒、Kawasaki Ninja250に乗って、ソロツーリングという名の冒険を通して人生を再起動していく記録です。

2020年2月15日。明石海峡大橋を渡り大鳴門橋を見る。このふたつの目的をNinjaちゃんとともに達成した私は、美しいしだれ梅を見て、あとはまた明石海峡大橋を渡って帰るために、その近くまで淡路島の内陸を通って帰ることとしました。

けれども地図で見て、通ってみたいなと思った道は、GoogleさんもYahoo!カーナビさんも経路にしてくれません。そこで無理やり経由地設定を行って、カーブがいっぱいある道へ向かいました。はい、そうです。カーナビ使うなら、ナビの言うことは聞かないといけないのです。でも久しぶりのバイクで楽しくて仕方なくて調子にのっていた私は、そんな基本的なことも忘れて、どんどん進んでいきました。

途中、とても綺麗な菜の花畑の横を通り、記念撮影。

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そしてどんどん進んでいったのですが、あれ?あれ?道がどんどん狭く険しくなっていく・・・。

ここで引き返せばよかったのですが、まぁ、険しいのも少しの間だけだろうとたかをくくってしまったのが運の尽き。気が付けば、もうUターンをする幅もなく、アスファルトの片鱗も見えず、土と水たまりと沢山の木の枝が落ちている林道に入ってしまったのでした。

私「Ninjaちゃん、どうしよう。もう引き返せない。アスファルトも見えなくなっちゃった。土と水たまりばっかり・・・。どうしよう」

Ninjaちゃん「とりあえず地図に載っている道なんだから、獣道ではない。土の下に舗装道があるはず。だからとにかく、ゆっくりゆっくり前に進むしかないよ。いつでも足をつける状態にしながら行くしかない。」

私「Ninjaちゃん、ごめんなさい。本当にごめんなさい」

そうして、ローギアでゆっくりとゆっくりと足場を確かめるようにしながら少しずつ進んでいくしかありませんでした。

どれだけの時間、こうやって走るんだろう・・・。
この道を抜ける前に日が暮れてしまったらどうしよう・・・。

そんな不安で泣きそうになりながら、

私「Ninjaちゃん、水たまり!つっこむしかないよ。深かったらどうしよう」

Ninjaちゃん「泥で後輪とられた!滑ったけど大丈夫?」

私「すごい太めの枝が落ちてるけど、超えていくしかないよ。頑張る。」

Ninjaちゃん「とにかくこけないように!」

Ninjaちゃんとこんな会話を繰り返しつつ、もうどれくらいの時間をそうやって走ったか分かりません。まさに地獄。もう疲れも不安もマックス状態になろうかという時に、なんと普通の(とその時感じた)道が!

私「Ninjaちゃん、普通に止まれる場所だ!ここで休憩しよう!」

Ninjaちゃん「とにかく一旦休憩」

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そうして、普通にバイクをとめれて足をつける場所があることに安堵を覚えながらも、この先まだまだ続くかもしれない林道を、とにかく日没前に抜けなくては、と休憩もそこそこに再び地獄の林道へと入っていきました。この時点で夕方5時。もう暗闇はすぐそこです。

ふたたび、ローギアで舗装の見えない道をすすみ続けました。もうNinjaちゃんはドロドロです。私の体もカチカチです。それでも地獄は「抜ける」という選択肢以外にありません。とにかく進まなきゃ。いつか抜けれる。だからとにかくコケることなくゆっくり走り続けるしかない・・・。そうやってもう時間の感覚も失いながら走り続けました。そしたら、ようやくナビで見ても今までの道よりは広めの道に出てきて、民家も出てきて、

私「やった~~~!舗装の道に出てきた!もうセカンドもサードも使える。Ninjaちゃん頑張ってくれてありがとう!本当にありがとう」

そうして、ドロドロになったNinjaちゃんを家へ帰ったらすぐに洗車しようと考えながら地獄を脱出したつもりになった私は、実はこの先に本当の地獄のクライマックスがあるとは知る由もありませんでした。

つづく。


サポートいただきましたら、マーケティング支援、どなたかの再起動を支援する資金に充てたいと思います。