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執筆実績:もう嫌だ! 転職を検討する前に準備することは? 会社と対等に渡り合う方法

こちらの記事を提出後、一定期間掲載されていましたがもう使用期限が切れておりましたのでこちらで公開いたします。

書いたのは5年以上前ですが転職市場が活況となっている現代、過去の転職経験から書いたものです。

もう嫌だ! 転職を検討する前に準備することは? 会社と対等に渡り合う方法


転職をしたことがある人にとっては、大抵退職の仕方はわきまえています。
しかし、初めて転職をする人にとっては、何から始めたらいいかも分からない状態ではないでしょうか。
面倒くさいからといって嫌々仕事を続けていては、やる気がないと判断されてしまい、退職せざるを得ない状況に追い込まれてしまうかもしれません。
今回は、そんな転職をする前に行う準備について考えてみようと思います。

なぜ会社を辞めたいのか考えよう

あなたはなぜ会社を辞めたいのですか?

この質問には、人それぞれの嫌だと思うことが違うため、様々な回答が考えられます。
ですが、以下のようなものに大体は集約されるのではないでしょうか。

・嫌な上司がいる
・仕事がつまらない
・職場の居心地がよくない
・給料が安い
・転勤が多い

あなたの考える会社の辞めたい理由はありましたか?
当然、全然違う理由で辞めたいと思う人もいるはずです。
時には愚痴なども含まれていることも多々あります。人によっては延々と答えてしまう人も多いでしょう。

では次の質問はどうでしょうか?

会社を辞めて、どうしたいですか?

この質問には、会社をただ辞めたいと言っている人には答えることができません。
この質問も人によって理由はそれぞれですが、代表的な回答は以下のようなものに集約されると思います。

・違う業種のこういった仕事がしたい
・昔から目指していた役者(ミュージシャン、小説家など夢のある自由業)を志す
・現在の仕事を元に独立開業を目指す
・給料の高い会社へ移りたい
・転勤のない会社へ移りたい

ただ会社の愚痴ばかりの人は、この質問に答えられない人が多いです。

この質問に明確に答えることができますか?
もし、答えることができないのであれば、もうすこし考えてから、会社を辞めても全然遅くはありません。

会社を辞めることは簡単ですが、自分の人生はその後も続いていくのですから。
ただその環境から逃げたいという気持ちだけで会社を辞めてしまうことは、絶対に避けなければなりません。

退職にポジティブな理由をつけよう

今の仕事、会社に満足いかないから転職を考えるのですから、会社を辞める理由にネガティブなものも入るのは当然のことと言えます。
以下のアンケート結果は、転職サイト「エンジャパン」の会員1515名から得られた回答結果です。

会社(人事)に伝えた退職理由は、本音と異なるものでしたか?


47%もの人が会社に伝えた退職理由は自分の退職理由とは異なるものだったと回答しています。
では、その本音と建て前の退職理由とはどのようなものなのでしょうか。


会社側には表向き「家庭の事情」などやむを得ない理由を話し、実際には人間関係が嫌で辞めたという人が最も多いという調査結果です。
(画像出典元:http://corp.en-japan.com/newsrelease/2016/3191.html)

今の会社が嫌でも、退職時にそれを正直に言う必要は全くありません。
実際に転職をした人からのアンケート結果がそう言っております。

会社を辞める時にはその理由は正直に言う必要がないということが分かりました。
では、新天地ともなる次の会社の採用面接時ではどうでしょうか?

中途採用での面接では、あいさつ代わりに前職を辞めようと思ったのはなぜかということを聞かれます。
その際に、上司とそりが合わない等の理由を話せば、同じような人が転職先にもいるかもしれません。
また、仕事が辛すぎてうつ病になったなどと話せば、これから働くのに、メンタル面で大丈夫かと不安を与えます。

嘘でもいいので、ポジティブな理由を考えましょう。

転職理由はポジティブな理由が好感を得られやすいです。
代表的な例としては以下のようなものがあります。

・もっと高度な仕事をしたい
・海外にも取引先のあるグローバルな仕事がしたい
・安定した経営基盤で、前職で培ったスキルを活かした
・自分の強みを生かしたキャリアパスを描きたい

ポジティブであれば何でも構いません。
ポジティブな発言は人を明るくする効果があります。場合によっては空元気というやつになってしまいますが、明るい印象は面接の時の評価もよくなります。

そうこう明るい発言をしているうちに自分の気持ちも自然と明るいものになっていけば、前向きな気持ちになっていき、仕事に対する姿勢も前向きに変わっていきます。

周りに伝えるのは、転職先の採用通知をもらってからでも遅くない

採用面接時の印象がよく、晴れて転職先からの採用通知をもらったとしましょう。
今の仕事をうまく調整して採用面接に行く時も、「私用」など採用面接とばれないように有給休暇を取って受けに行っていたものと思います。

自分の所属する会社に後ろめたい気持ちも出てきてしまうかもしれません。

もう会社を辞めたいと話していても、周囲は転職の採用面接を受けていると思う程まともに取り合っていない可能性もあります。

職場の人に伝えるのは、採用通知をもらってからでも遅くはありません。

転職先の企業も、前職の兼ね合いもあり、予定の入社日より少し遅れても協議次第で、入社を伸ばしてくれる会社も数多くあります。(それに甘えすぎてもいけませんが…)

会社を辞めたい、次のステップに向けて新しい企業からも来てほしいという返事をもらえたのですから、これは自分の功績といっていいでしょう。

これについて今の会社の人が何かを言おうが関係ありません。

全ては自分で決めた立派な選択です。

その代わり、自分の決めた選択には自分が責任をもつことになります。
転職先での仕事が、自分が見込んでいたものと異なっていたとしても、その時の判断が間違っていたと考えるしかありません。

会社の周りの人にあなたが仮に会社を辞めたいと話していたとします。
採用の面接を受けるという行動まで起こしているのですから、少なくともあなた自身は働きづらいと感じていたことは事実です。

その内容が今の会社、あなたでもない第三者である転職先の企業から見て、転職理由が妥当と判断されて、経験を活かせるということで中途採用通知を出したのですから、あなたの職場に問題があると言っても言い過ぎではありません。

本来、会社を辞めたいと告げている時点で、何らかの対策を職場や会社で取らなければなりません。辞めたいという理由にもよりますが、退職者が相次いでいるなどの条件があれば、会社側は職場環境を改善しなければなりません。
転職しようと思ったあなたが責められる理由など、どこにもないのです。

会社と交渉に臨もう!!

あなたは他社からの採用通知と言う新しいカードを持ちました。
これにより、退職の交渉を有利に進めることができます。

例えば、次の会社が決まっていない時点で退職を申し出たとします。
次のようなことを言われる可能性があります。

「次も決まっていないのに辞めてどうするのだ?」
「家にいても暇なら少しは会社に出てくれ」
「今ほどいい会社はない」

比較対象や辞めても行く当てがないと、ひどい話ですが半ば罵声に近いようなことを言われることが多いです。

これらに対して他社からの採用通知があれば、以下のように言い返すことができます。

「次も決まっていないのに辞めてどうするのだ?」
 →「採用通知で○月○日より入社が決まっています」
「家にいても暇なら少しは会社に出てくれ」
 →「転職先の入社準備に残りの有給休暇を当てます」
「今ほどいい会社はない」
 →「採用後の年収で○○万円増額は保証するとのことです」

今まで従順であった人からこうした理論的な反論が出れば少し驚いてしまうかもしれません。しかし、職場の人たちはあなたが本気で転職を考えていると感じることができます。

退職を止めようとするときに、いかに根拠に乏しい罵声をあなたに浴びせていたか、職場の人たちも再認識させられることになるでしょう。

今の会社に残ることも含めて、自分が一番得する判断を

転職活動で採用通知を受け取っても、あまり満足のいく結果ではなかったとしましょう。
その場合は、今の会社に残るということも、判断のうちの一つです。

こうした一連の転職活動の責任者はあなたです。

転職先企業に魅力を感じられない、または採用通知をもらうことができなかったということもすべてあなたの責任です。
そこで重要なのが、一番自分にとってメリットがある選択をすることです。

会社と社員は、農園主と奴隷の関係ではありません。
労働契約を結んでいるに過ぎないのです。

あまり馴染みがないかもしれませんが、就業規則等で双方が合意した上で労働契約を結んでいるだけです。
契約を結んでいるあなたが、その契約に納得ができないと思った場合、普通に考えて以下のような行動を起こすことができると考えるでしょう。

・契約更改を申し出る
・契約を辞める
・契約の一時停止をする

転職は「契約を辞める」に該当して、新たな契約先を探す行為となります。
しかし、あなたが会社に貢献していたのであれば、契約を辞めると会社側はとても困ります。条件を改善するから会社に残ってくれと言われることもあるでしょう。(契約更改を持ちかけられるということです)
それに納得するのであれば、契約更改を会社側へ約束させます。文書等に残すといいでしょう。

こうした交渉の切り札として切れるカードの一つが転職です。
転職は言わば、こうした労働契約の変更、解除を有利に進めるための交渉カードともなりうるのです。
欧米では常識ですが、日本でも労働は契約という認識が少しずつ根付いてきたように思えます。(ただしあまりそれを全面に出しすぎると嫌われますが)

スポーツ選手の契約話でよくあるように、契約更改には交渉は付き物です。
相手の条件を呑んだり、譲れない部分を決めたりなど最終的に会社側とあなたが合意したもので契約されます。
日本ではこうした交渉は労働組合がやっているので、個人には馴染みがないのも当然です。

こうした転職時の辞めるか辞めないかという交渉はあなたと会社で行うものです。
会社側の条件提示に納得をして、今の会社に残るという選択も立派な判断です。

まとめ

転職を考える人は、本当に自分がこの会社に合っているのか、自分のやりたいことは何かということを真剣に考えている人です。

自分のやりたいこと、やりたい仕事があり、それに向かって行動を起こすということは、行動力やバイタリティーを必要とする作業で、人間的にも成長することになります。
仕事と真剣に向き合うことで、得られるものも数多くあります。
せっかく自分の時間の大半を費やして会社なり職場なりに行くのですから、自分の納得のいくものにしたいですよね。
今の会社が嫌になったからと言って、人生が終わったと思わずに、それを解消するために行動することが重要です。

皆さんも転職の準備は、計画的に行いましょう。

転職の総責任者は全てあなたです。
ひいては自分の人生も、誰が決めるわけでもない、あなたの判断ですべてが決まります。


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