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ボケ(木瓜)の花

ボケの花が好きだ。
寒い季節に朱色のボケの花を見かけると嬉しくなる。
梅や桜のように開花したことをもてはやされる花ではないが、他にもたくさんの花の色があるなかで朱色というのが心惹かれる。

単純に見るのが好きだったので、調べたこともなかったが
バラ科ボケ属の植物
果実が瓜に似ているため、木になる瓜で「木瓜(ボケ)」なんだそうだ。
花言葉は「先駆者」「平凡」「早熟」
平凡を望んでいるから私はボケの花が好きなのか?

幼少期のころ実家の庭に、ボケの木があった。
開花の季節になると、低木に小さな朱色の花を咲かせていた。

ある日、そのボケの木の下でモグラが死んでいた。
穴に戻ることができなかったのか、地上で見かけることは稀だというモグラを見たのは後にも先にもそれが一度きりだ。
父親を呼びに行き、ボケの根元に埋めてもらい、きょうだいで雑草だが花を摘んで供え、お線香をあげた記憶がある。

その当時、まだ幼い私は「最後にモグラはボケの花見れたかな?」と思っていたが、その後小学校の授業でモグラは地中で暮らすので、目が退化して視力はほとんどないことを教えてもらった。
地上に出なければならない何かがあったのかな・・・
道に迷って地上に出てしまっただけなのかな・・・
いずれにしても、なんだかモグラを思って悲しい気持ちになった。

ボケの花の季節になると、毎年そのモグラのことも思い出す。

#生物がすき


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