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【ウーリーと黒い獣たち】#カイサーの青のり

締切が近づいているそうですが..…
これ、ほんまに終わるん?


こんにちは。
彩夏です。


【秋の創作活動】
ウーリーと黒い獣たち



「ごぉぉっつあんでぃーーーすっ!!!」

「ちょ、ちょっと!!もう少し声小さくならない?!」


居ても立っても居られなくて勢いでルボン王女に会いに来たけれど。
緊張で心臓のドキドキが止まらない。
だって義理のお母様なんでしょ?
つい声も大きくなっちゃうよね。


ウーリーめ。
出発したはいいけれど、ヒヤトラーズとの日雇いという契約があるにも関わらずタコパで時間使ってるし、ルボン王女に会うと息巻いていたわりに、リケーン国に到着した途端、呑気に屋台広場のゴザに座ってたな。


それにしてもヒヤトラーズのオネタ。
ルボン様のスパイだなんて。
忍びライブとかってよく席外してたの、ルボン様への報告のためか。
ノットコンプリートって..…


いやーん、こわいこわいこわいこわいっ!!
あ。ウーリーの口癖うつっちゃったわ。


「カイサー。神器インヨーについて何か聞いたことはあるか」
突然ルボン様にそう尋ねられた。


神器インヨー.….
知らねーな。
なんだそれ。


あ!!!



「波動調整の神器とかいうやつですか?アクーン王の鼠径部を回復させ、ターリキィ王国の衰退を食い止めるために必要だって。この前の集会のときにボーチャが言ってました。あ。ちなみにボーチャって....」


「ゴーショーからの報告で知っておる」


さーせん。


「アタクシはターリキィ国を滅ぼし、ウーリーをリケーン国に連れ戻そうと考えている。カイサーにはその協力をしてもらいたい。今アクーン王の鼠径部を回復させるわけにはいかないのだ。ウーリーにはリケーン国の王の座に就いてもらわねばならない。」


ターリキィ国とリケーン国。
私はリケーン国のことはよくわからない。


日中帯でも日の光が乏しいくらい、霧深いリケーン王国。
ウーリーより先に到着しないといけないという気持ちで必死に走ってきたけれど、ここまで本当にたどり着けるのだろうかと不安だった。


標高の高い山々に囲まれた渓谷に位置する、この空気の淀んだ濃霧が酷い国に永住したいかと問われると、たちまち不安になる。


え?
ウーリーがリケーン国の王の座に就くってことは私もここに住むの?


こわいこわいこわいこわいっ!!


「ルボン様。ウーリーはきっとターリキィ国、リケーン国、どちらの国の王にも就く気はないと思います。ウーリーがルボン様に会いに来ようと思った理由は、両国が争うことなく、どちらの国も幸せになればいいなと思っているからだと思います。」


知らんけど。


「まさか。ウーリーがそんなことを願っているとは..…」


ルボン様は私の顔をまっすぐ見つめながら、続けてこう言った。


カイサー。
その前歯にビッシリついた青のり、どうにかならないのか。

気になって話が入ってこない。



そんなバナンナ



≪続く…のか?≫


↓ 今回の参考資料


トップ画は天才クリエイター
《sou.さん》からお借りしました。
キャラクター画、素晴らしくて気絶します。


それでは。
最後までお読み頂きありがとうございます。
ばいなら

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