秋立ちぬ

こぼるるな 草にたつ萩やみどりの穂
入道はさりし、と、畔びとが白い手をふる
あんざんしの上の、まちわびた顔ひとつ
山さる声の、岩にしみいり、秋津の曾良

うき汐にさからひてゆく夏雲の明日にて終われりと時はちる

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