線香花火

花笠ときく、最上の郷の五月雨はすぎ
あつめて淀の下りは十三の、星と見上げし
もえた夏草、露間をやすめて、手に、手に
小さく握るや、こよりの火の珠、一しずく

いかづちのこと忘れたまへことわるそらの夏の仕舞いば

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