天女花

空をすてて光をふり返らじ おおやま行けば
わけた蓮華のこうべに天地はなし、とぞ知る
山の背に、白雲は早瀬のごとく流さる
わすれ衣のまつ人ありと聞こへし峠まで

峰をとぐ風の湘湘しらなみ毀ちて切子にふるうや窓のかげ

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