虫だし

あおうま馳せゆく 里の山のけぶり霞みて
春雷 重き笈の背をひびかしむごと
うつ梁の忘れてもなお、夢つづく春は底
わがみの虫となりて出づるや 胸はやし

うつあめの浪あわだちの往き舟の残り火きえり鐘が独つね

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