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どうか神様 生きる力をください

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生きるってなんだっけ。そう思ってる全あなたへ。 そうだねって言える場所、ここにもありますよ*
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#創作大賞2024

君のこの人生を

君が欲しかったものは何だい 君が望んでいた世界はどこだい 君がそれを目にしたとき その美しさに、涙を流すほどの 感動が手に入らないのは なぜだと思うかい 近道しようと縮めた空間は 悲しいだけで何も生まれないよ ふわふわと浮遊しながら泳いでは 意味がないと嘆くことを もう終わりにしよう 一筋の揺れる光は、心の中にあって まるで君の信念のように揺れてしまっているよ 月を見てはため息をつく君は 自分の世界に閉じこもり 頭の中は理想で埋めつくされ 独りよがりの世界に浸り 侵入者を

赤いクレヨン

赤いクレヨンが一番になくなる 感情がぐちゃぐちゃになった日は ぐちゃぐちゃの心を絵にする 右から左へただ線を引くだけの作業は 私の心を落ち着かせるスイッチでもある 嫌なことがあったり、キツイこと言われたり 回りの気遣いでさえ、嫌味に捉えてしまう時だって そんな自分にため息をついた後は こんな世界におう吐したい気分になる だから気持ちを紙に殴り書きする 赤いクレヨンは私の血かもしれない それを見れば傷つけなくて済む気がして そんな私を2歳の姪っ子が 「いちご、いちご♪」って

僕の車輪は脱線したんだ

「わー、待って待って!それは僕が思ってたんと違うー」 線路を走っている車輪が外れた音がした 脱線。 車輪が線路から外れると、僕はそのまま動けなくなった 歩き方を知らない僕の物語り。 「あいたたた、ここはどこだろう。」 こんにちは、君はどこからきたの? ここは、しいて言うなら、【天国】かな。 「て、て、天国?それは困るよ」 なんで困るんだい?天国は楽しいよ、きっとね。 「僕はちょっと間違っただけなんだ、人生の選択を。なんだかすべてが嫌になっちゃったんだ。だから、いつ

有料
300

異質な光の中で

「普通」なぜそれが必要だったのか。私の頭の中にいつも誰かが語り掛けてくる。弱くてちっぽけな私は、ひそかに生きていくだけで精いっぱいだった。 私が学校へ行けば、まるで蜘蛛の子が散らばるように人は消えていった。話しかけてくれる人もいない。本当は見てほしいんだ私の目の色、髪の色、私自身を。これは「個性」じゃダメですか? ただまっすぐに長く続く渡り廊下は、最強な私を孤独にする道にしかならない。両目から意図せず流れ出る涙はこの場から消えてなくなりたいと願ういたいけな少女だということ。

無色透明の空に色を足せるように

無色透明の空に色を足す 空気は冷たく、私の空白の時間をあざ笑うようだった 時間になれば影が生まれ私の鼓動を壊していく 留まり続ける私の影は難問が解ける快感とは程遠いところにあって また空を見上げ無色透明の空を眺める 昔公園の砂場で作った砂のお城は夢中で楽しめた でもその砂のお城は一瞬で崩れ去る、私の物語りのように 今度は私から音も取って、私は無音のまま窓の外を見る 言葉では計り知れない思いが私に影を作っていく このまま私は影の影となり、もうどっちが私かわからなくなって いっ

彩りの鳥

普通は難しいと彼女は嘆く 人々が期待する通りに生きること 同じ道を同じ速度で歩くこと 彼女は異なる色を持つ鳥のよう 風に舞い、空を翔ける 普通の枝になんてとまらない 彼女のファッションは芸術 色と形が交差するキャンバス 普通の格好ではなく、自分を表現する 絵を描く時だってイメージをそのまま 偏見ではない心の色で塗りたくる 普通の中で輝こうとすれば彼女は その窮屈さに嫌気がさす 彼女は自分を愛し、自由に生きる こぼれる涙が「ふつうは難しい」って嘆いている こちらのス