ハーチュン(Hà Trung)通りでカバンを修理してみた
ハノイ旧市街のこの通りの名は一般にはあまり知られていないかもしれない。だが、ハノイの知る人なら両替商が多い通りとしてハンバック通りと並んで即座に思い浮かべるだろう。
私も外貨の両替のため何度か足を運んだが、そのうち周辺に目にする合繊生地やそれらを使ったカバンの業者にも気を惹かれていった。
産業資材で価格は安いだろうから、物を作って販売してみるのも面白いかもしれないが、それはさておき、とりあえずは修理を依頼してみた。
修理の手順は実に簡単。
でも、それを相手にわざわざ説明してやる。もちろん、彼らは一目見れば、この修理がどれだけのものかすぐわかるが、それを説明してやることで、自分も同業者だということをアピールする。
「こんな簡単な修理、すぐできるだろ」
それで、やっと出てきた言葉が、
「2つ併せて10万ドンね」
だ。そう来なきゃ。
ミシンに関しては、日本製への信頼性は想像を凌ぐものがある。我々日本人に向かって、日本製のミシンの素晴らしさを高らかに吟じる職人は一人二人ではない。
ミシンのみならず、バイクも日本製。
ベトナムには日本贔屓の人たちも一定数いる。ハノイはとくに多い気がする。こういう人たちだとやりやすい。
やっつけ仕事だったので、とりあえず使うのは問題ないレベルでしかない。商売で取り組むなら、近隣の業者も見て回り、きちんと選定したうえで、しっかり話し込んでからでないとうまくいかないだろう。
でも、気軽にカバン類を縫ってくれる環境がごく身近にあるというのはうれしい限り。
習得困難な #ベトナム語 を巧みに操り交渉事を纏める「ベトナムの達人」#サイゴン 在住23年を経て2018年から #ハノイ 住まい。本業は #アパレル #生産#ベトナム の今を呟く。