【南ことり生誕祭】Twilight
逢魔時。
古来より『魔物に遭遇する、或いは大きな災禍に蒙する』と信じられてきた時刻。仕事が終わり自宅の貧相なアパートへやっとの足取りで帰宅する。
「バタン」
と、鈍い音を立て“外”を閉ざす門に目もくれずその場へ鞄を捨て置き、身に纏っていたネクタイとスーツの上着もソファへと放り投げた。ヨタヨタと疲労で重たくなった体躯を引きずり、冷蔵庫へと向かう。
「今日の夕飯は…」などと考える間も無く己の手は無意識の内に銀色の光を返す発泡酒へと伸びていた。
「カシュッ」と小気味良い