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農園の周りの道やヤブの雑草管理とマイクロツーリズム

見沼菜園クラブの周りで芝川の土手は定期的に役所が委託した業者が草刈りをしています。

刈払機やハンマーモア等で作業しています。

刈払機やハンマーモアは、地上部の草をほぼ完全に刈り取ります。

ただし、多年草の根や地下茎は生き残ります。

根や地下茎が生き残った多年草は、また芽を出すことが出来ます。発芽後は、地上部には「競争相手」となる一年草がないので光合成を活発に行なう事ができます。

葉の光合成産物は、一部、根や地下茎に転流され、根や地下茎を成長させます。

もちろん、定期的に作業が行われるので再度芽を出した多年草の地上部も刈り取られます。しかし、刈払機やハンマーモアによる作業を繰り返しているだけだと、多年草が増えていくのです。

実際、芝川土手では、年を経るごとにヨモギ、コウゾリナ、クローバなどの多年草が増えていることが観察できます。

見沼菜園クラブの前の土の道や水路沿いは、役所の委託業者もやってきません。

麦茶とお堀農園の前の道は、毎年刈払機による除草を繰り返した結果、オオバコやヘビイチゴのような「多年草」が地面を覆う状態になっている場所があります。

他にハルジオンも生えています。

ハルジオンは丈が高くなるので、生えていると通行の邪魔と言えば邪魔なのですが、とりあえず、そのままにして成り行きを見守っています。

ハルジオンが夏場にどうなるか?タンポポのように夏枯れしていったん地上部がなくなるのかを観察したいと思っています。

コマツヨイグサなどがたくさん生えている場所もあります。こちらは、スズメノカタビラやオオブタクサも生えています。

水路沿いは笹がたくさん生えているのですが、昨年、笹が密集して他の草が生えない場所と、笹の密度が低く背が高くなる草が生え、そこにつる草が絡まってジャングル化している場所があることに気づきました。

笹が密集している場所では、日の光は笹の葉にほぼ吸収されてしまい、地上部に届かないため、他の草が生えにくいと思われます。

笹が密集していない場所は、地上に光が届き、他の草が芽生えることができます。芽生えた草の中に背が高くなるタイプの草があると、笹以上の丈に生長し、それらの草が笹の葉に当たる光を遮ります。

笹の生長が妨げられるため、密集していない状態が維持され、翌年もまた丈が高い草が生えてくると思われました。

そこで、今年は、水路沿いの道を歩く時、少しづつ、笹の間から育ってきたオオブタクサのような背が高くなる草を抜いています。

今のところ、まだ、笹と同程度の高さなので、比較的抜きやすい状態です。

他に、イシミカワのようなツル草も笹の間から育っています。笹薮の中で、ツル草のツルを辿って根を探り当て、根ごと抜くのはちょっと手間がかかりますが、我慢してやっています。

こうして背の高くなる草やツル草を除去しておけば、夏場には笹の葉にさんさんと光が注ぎ、笹を生長させてくれると思われます。

笹の葉が密集するようになれば、地上に光が届かず、他の草は生えにくくなるでしょう。

こうして、夏場「ジャングル化」する場所を減らしていけば、水路際には笹薮が展開する風景となるはずです。

見沼菜園クラブの周りは、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、イヌの散歩等で通る人もたくさんいます。

10キロ圏内ぐらいから来る人もいて、「マイクロツーリズム」の場所として機能していると考える事ができます。

こうした人達にとって、水路際がジャングル化しているよりも笹薮が展開している方が、「キレイ」に見えると思います。

畑の中の草取りだけでも手一杯で、とても水路際には手が回らないと思っていたのですが、

雑草生態学の知識を応用する事で、対処出来るのではないかと考えるようになってきました。

芝川沿い土手についても周りを通る人に、なぜこういう草が生えているのかと言った理由を説明することは出来ると思います。

こうして訪れる人に「雑草」に関する知識を提供して、興味を持っていただく、興味を持てば、同じ風景も今までとは違った見方が出来るようになるでしょう。

このように雑草についての知識とその知識を使った農園周辺環境の管理はマイクロツーリズムの促進に役立つのではないかと思います。

2週間予報は、晴れの日は最高気温が平年値より3-4℃、時には7℃も高くなり、雨や曇りの日は平年値並になる事、

晴れた日が何日か続いては、雨や曇りの日が続く事が繰り返される事を伝えています。

こうした状態は、3月下旬ごろからずっと維持されてきました。

2週間予報の対象には「梅雨の走り」となる5月下旬が入ってきています。

3月末から7月初は、「梅雨」と言う概念で捉えるより、平年より高温の水準で晴れの日と雨の日の交代を繰り返しながらより高温の時季に移り変わっていると見た方がよいのかもしれません。

「梅雨と呼べる状態のない晩春と初夏」をどういう名前で呼ぶべきでしょうか?

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