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ハグ。それは妻が持ち込んだ、ささやかな幸福のあらわれ

外国人の妻、持ち込まれる外国の流儀

僕は勤務地だったフィリピンで妻と出会い、結婚して子どもが生まれ、僕たちはいま日本で暮らしている。

妻のこだわりが強いということもあり、また僕が新しい考え方を受け入れるのが好きということもあり、日本で暮らしながら、色濃くフィリピン文化が混じった生活を僕たちは送っている。

たとえば食卓には日本の食材をつかったフィリピン料理が並ぶ。日本料理をつくっても、味付けはどこか南国っぽいものとなる。それはそれで美味しいのだが^^。

我が子は妻と同様、カソリック教徒として洗礼を受けているが、僕は無宗教(まあ広い意味での仏教徒だね)なので、本人が判断できる年齢になったら自分で選択すれば良いと思っている。

ハグは日常の行為として

その中で僕が最も気に入っている妻持ち込み文化が「ハグ」だ。あのぎゅっと抱きしめるやつだ。僕たちは我が子を抱きしめることに照れがなく、いつでもどこでもする。

我が子が物心つく前から、毎日10数回はハグをしている。朝起きたら我が子にハグして、何か物事を上手にこなしたときにハグして、仕事前にハグして、(仕事中は妻が我が子にハグしまくってw、)帰ってきたらハグして、何か悪いことして怒ったあとにハグして、寝る前にハグして、…もちろん"I love you." を忘れずに。

周囲の日本の家庭をみても、ここまで子どもをハグするところは見たことがない。僕は正直勿体ないと思っている。(妻も日本の家庭について、同様の指摘をしている。)

なぜか? 家族みんなが幸せになれるからだ。抱きしめられる我が子はいつでも喜んでくれる。そして僕が気付いたのは、実はハグする方も幸せな気持ちになることだ。暖かさや呼吸音、お互いを思いやる気持ちを双方に感じることができ、こんなに手軽に愛情(と呼べるものだろう)を感じられるものはないからだ。

幸福は行為者のもとへ

我が子は親子喧嘩をして仲直りするときも、精神的に寂しさのようなものを感じているときも、いつでも母と父にハグを求めてくる。僕はそれを決して恥ずかしい行為だとは思わない。

自己中心的な性向をもつ僕が、たとえ苦しいことや悲しいことがあっても、子どもの支えになってあげたいと思えるようになったのは、このハグの積み重ねのおかげかと思っている。ハグはされる側だけでなく、またする方にも福音をもたらすのだ。

若い家庭に限らず、老若男女、ハグがもっとカジュアルになって、日本でも広まればいいのにね。


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