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据え膳の猫ビーム【毎週ショートショートnote】
僕は昨日から猫を飼い始めた。名前はミーちゃんだ。日曜の夜はいつも憂鬱だったのに、昨晩は心穏やかに過ごせた。ミーちゃんの体を撫でながらコーヒーを飲み、テレビを見ていた時間が幸せすぎた。これから毎日あんな至福の時を過ごせるのだ。だから今日もお仕事がんばろう。僕はミーちゃんのお昼の餌を用意してから家を飛び出した。
休憩時間、僕はペット見守りカメラのアプリを開いた。すると、どアップに映ったミーちゃんと目が合った。今朝よりも目が鋭く、ビームを出しているように見える。きっとひとりぼっちで寂しいのだろうと思い、僕は仕事が終わると急いで帰宅した。
ただいま~と玄関のドアを開けると、いきなりミーちゃんに飛びつかれた。それから猫パンチでボコボコにされた。訳も分からぬまま満身創痍の僕は、朝、用意した餌が手をつけられずに残っていることに気が付いた。餌の入っていた袋を見ると、そこには犬の絵が描かれていた。僕は再び猫パンチをくらった。