頑張り屋さん、のんびり屋さん　どっちをとる？　キューバ行ってきて思ったこと

9月にキューバに行ってきた。

ハバナのセントラル公園の夕暮れどきの景色。とても綺麗だった。

カリブの島々のなかでも、キューバは社会主義ってことが、他の島とはちょっと違う。

ハバナの空港に迎えにきてくれたガイドさんは、日本語ペラペラだし、サービス精神も旺盛で、社会主義国といっても、いい感じやんと思った。（たいてい社会主義国に行くとサービス全般悪いことが多いので）

まあ、両替所の人とか、博物館の人とかは、まったくやる気なさ全開という感じだけど、飲食店の人とかは普通に愛想がいい。

人々は、結構やる気ありそうに私にはみえたけど、ガイドさんいわく、

「キューバは革命前はがんばり屋さんの国だったけど、革命後はのんびり屋さんの国になりました」

だそう。

アメリカ統治時代は3年で国会議事堂みたいな建物をたてたのに、その修復をするのに16-7年以上たってもまだ終わってない。いくら頑張っても給料が同じだと、やはり人はなまけてしまい、生産性があがらないみたいなことを言っていた。

経済的にもやはり厳しい部分はあるみたいで、とくに10年ぐらい前は苦しかったようで、、

ホテルのレストランのボーイさんが、10年前は日本の『おしん』を見て苦しい状況を乗り越えました。って言ってた。

社会主義国なのでホテルも飲食店もすべて国営になる。

政府の機関の平均の給与は月40クックだそう。（1クック1米ドルぐらいのイメージ）

教育と医療は無料だけれども、キューバで普通の生活をするには120クック必要といわれていて、ほとんどの人が副業をしている。（あるいは革命時に外国に亡命した家族からの仕送りをもらっている場合もあるそう）副業は政府公認だそう。誰もが個人事業主になってもいいそう。

ガイドさんの履いていたノーブランドのスニーカーが政府の店で41クックだったそう。

給料1ヶ月分がスニーカーになったらやっていけないよ〜。

最近はメキシコから生活必需品を仕入れてきて、政府の店より安く売るという副業が流行っているそう。そういう店だと、25クックぐらいで靴が買えると言ってた。

経済はあんまりうまく回ってないのかもしれない。。けど、浮浪者とかそういう人はいなかったように思う。（たまたま見かけなかったのかもしれないけど）

医学部ももちろん無料なので、医者になる人も多く、17人に1人が医者なんだって！

試験は難しいから、全員が大学に行くわけでもなく、大学にいっても卒業できる人は30-50％って言ってた。

男性は兵役もあって、大学いってない人は2年、大学生は1年だそう。

ちなみに、医者だけは月60クックの給料がもらえるものの、副業が禁止されているそう。

でも、これでは生活していけないことがわかっているので、禁止はされているが、治療をうけるときに医者にチップを渡す人も多いって言ってた。確かに、チップないと生活できないよね。。

バスとかは時間が決まってなくて、ひたすらバス停で待って、運良くバスが来たら乗るシステムだとも言っていた。

日本のように2分遅れただけでも、謝らないといけないみたいな文化もちょっと自分で自分の首しめて生きづらくしているように感じる。

でも、いつバスがくるかわからないまま、暑い中バス停でバスを待ち続けるという生活もちょっと、、耐えられないかもとも思った。

クラシックカーは個人的にはスキな感じだったけど。

あと、ご飯について。

ハバナなど都会では結構ご飯は美味しかったんだけど、、田舎のホテルだと、魚や肉があまり美味しくはなかった。

おそらく、素材の問題と、調理法の問題、両方ありそう。

あっ、でもロブスターは美味しかったよ。

海が暖かいので魚の身がしまっていないのはしかたないけど、締め方とか運送方法とかももしかしたら問題があるのかも。

牛肉も筋っぽい感じがした。でも、もしかしたらこれが自然に放牧された牛の味なのかも。とも思った。

日本の霜降り肉は、牛の種類もいろいろ研究されているし、餌も、無理に太らせたり、ビタミンを欠乏させたりして、肉のなかに脂肪がはいりやすいようにコントロールされているとも聞く。味や高く売るために、動物虐待ギリギリのところまってやっている。

これも、どっちがいいのか？と言われると微妙なんだけど、

社会主義だと、あんまり工夫や改良をしようっていう意欲がわかないみたいだし

資本主義だと、利益を追求して、人間のエゴが肥大して、地球環境を無視して、やりすぎるところまでやってしまう。結果、自分で自分の首を絞める。

なんか、持続可能で、地球環境にもやさしく、でもそれなりに、便利で、美味しくて、人々のこころにも余裕があって、やる気もあって、

という生活にはなれないのだろうか？それは理想なのだろうか？

社会主義でも、資本主義でも、どっちもちょっと極端すぎると思ったしだいである。