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関心領域 感想

6/9が結婚記念日で映画を見て美味しいご飯を食べにいくことが
毎年の決まりみたいなことになっている。
今年はナイトプールと関心領域が候補になって、
自分がアウシュビッツに行ったこともあるから関心領域を見に行った。

結論から言うと、デートで見にいく映画ではありません笑
結婚しているからええけど、関係が浅かったら別れてるかもと言われた。
確かにセリフや映像で直接的に見ている人に伝えるのではなく、
時代背景とかナチスの政治家の名前をある程度知っていないと楽しめないと思う。

ここからネタバレありで書きます。
アウシュビッツの責任者ルドルフ・ヘスの家族がユダヤ人が大量虐殺されている
アウシュビッツの壁を1枚挟んで妻、子供と「仕事」に対して真摯に向き合い、平和に暮らしてる家族を描いた映画。

ルドルフとその妻はナチスが理想とする暮らし、生活を自分に重ね合わせて実行し、実現させている成功者として描かれていた。

始終アウシュビッツ内の工場の騒音、人々の叫び声が聞こえているにも関わらずそこに暮らす人にとっては当たり前のものになってしまっているのか、特にルドルフの妻は全く気にする素振りを見せない。
アウシュビッツに送られた人から奪った服を着たりするのが当たり前と思っているようだった。

ルドルフも自分の仕事を一生懸命行い、家族のために川に遊びにつれて行ってあげたり、多少メイドに手を出したりするいわゆる働くお父さんのように描かれていた。ルドルフの「仕事」は極悪非道なものだ。人をたくさん効率的に殺すことを目的にし、計画を立て、実行してきた。
命じられたからと言って肯定できるものでは到底ない。

ただ、なぜルドルフとその妻は人間として許されないような行いを平然と(自分にはそう見えた)行うことが出来たのか。それを考えることはできる。

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