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オンライン学習が必要である理由2

【オンライン学習支援校プロジェクト38】
オンライン学習が必要な理由2つ目として挙げられている「学力保障」は王道の答えですね。ただし、オンライン学習の場合は、授業(学習)スタイルが教室の対面の時のようにはできません。オンラインで最低限保証される学力とはどんなものか考えるべきです。

その前に、そもそも「学力とは何か」という点について整理しておく必要があります。最も拠り所となるのは「学校教育法」第30条2項での規定です。以下のように述べられています。

★学校教育法 30条2項
 前項の場合においては、生涯にわたり学習する基盤が培われるよう、基礎的な知識及び技能を習得させるとともに、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力をはぐくみ、主体的に学習に取り組む態度を養うことに、特に意を用いなければならない。

文科省は、新学習指導要領では、上記で述べられている学力の三要素をふまえてい以下のように「資質・能力の三つの柱」としてまとめて示している。
1生きて働く「知識・技能」の習得
2思考力・判断力・表現力等
3学びに向かう力・人間性等

ここでいう資質・能力こそが「確かな学力」であると言えます。講演会や研修でよく見る「何ができるようになるか」「何を学ぶか」「どのように学ぶか」が三角形になっている図が視覚的に示しています。そしてその真ん中に「社会と連携しながら未来の創り手となるために必要な資質・能力」とあるように、目指すところは大きいです。単にテストの点数がよければ良いというものではありません。

そして今、コロナ禍のように全員が学校で共に学べない場合が出てきています。これまでも災害時などにも同様のケースはあったのですが、その場合学びがストップしてしまうことがありました。しかし、オンラインはそれを解決します。学びを止めずに済みます。オンライン学習が可能になったことで、子どもが全員同じ場所にいなくても(家にいても教室とつないで)1〜3を育成する学習は成立することがわかってきました。もちろん同じようにはできないので、新たな学習方法や重視する内容は検討しなければなりません。

しかし、不登校の子どもたちは、それまでに身に付けるべき「知識・技能」が習得がなされていないことも多く、まずはそこからです。いやその前にまずは「学校以外のこの場に参加できること」から入ることです。これは「学びに向かう力」の小さな一歩。やがて学習アプリなどを使って自ら学ぶ「主体的に学びに向かう力」を身につけながら「知識・技能」の習得を増やしていくといいですね。やがて「思考力・判断力・表現力」を身につける学習も取り入れたいものです。

現実的には学習の範囲はかなり狭いのですが、それでも見通しとして、わずかでも資質・能力の3要素に触れられるようにできればいいという思いです。私たちのところで行っている、クリエイティブな学習や社会とつながるわくわく学習も、それとは無縁ではないと思っています。

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