お店のルールを決めました!

はじめに

こんにちは!
彩 -sai-と申します!普段はTwitterで発信をしているのですが、先週からnoteでの発信もはじめました!
この度は前回の内容を引き継ぐ形でnoteを書いています。もしあなたが今回はじめて私を見つけてくださったのだとしたら、前回のnoteから繋がる想いを受け取ってほしいです!

さて、前回は夢を実現させるための想いや手毬のBOOTHオンライン販売を4月下旬に開始すると発表させていただきました!
お店の名前や嬉しいと感じることや幸せなことをたくさん書きましたね。

今回のnoteではお店を開店するにあたって悩んでいたことや、どのようなルールに基づいて販売していきたいのかを綴ります!

悩んでいたこと

手毬の販売を考え始めた時からずっと悩んでいたことがありました。
販売ということは、私が作る手毬が商品になるということ…。

そこで発生するのは…ずばり、販売価格です。

KAMITSUBAKI STUDIOの二次創作ガイドラインには
「二次創作に関連して売上等の利益を取得する場合であっても当該二次創作に要した原材料費・制作ツール等の原価相当額程度の収益を得るにとどめる範囲での展開を目的とした二次創作であること」
と記載されています。

本や小冊子を販売する場合は製本するまでにかかった費用が、イラストグッズを売り出す場合には(缶バッジやアクリルなど)そのアイテムを生み出すためにかけられた金額がおおよその原価になるのかと思います。
(あまり詳しくないために間違ったことを書いてしまっていたらごめんなさい…!)

私が作る手毬の場合、購入した糸を1つの手毬で使い切ることはありません。針や糸切りバサミは以前から使用していたものを比較的長く使い続けることができます。

普段発信している手毬は平均すると10時間ほどかけて製作しているのですが、たとえば材料費(100円など)だけで販売しようとすると、その金額に対して時間も手間もかかりすぎていて…。

手毬の原価や販売価格をどのように設定すれば良いのかわからないことが1番の悩みでした。

大好きな神椿の魔女たちをイメージした手毬です!
(幸祜さんの漢字がフォントに対応していなかったため、こちらの表記にさせていただきました)

悩んでいる最中には「○○円は普通に出せる」と大きな額を伝えてくださった方もいて、そう思っていただけるだけで嬉しかったです。

大好きな方をイメージして作った手毬を、かけがえのない方たちに販売するからこそ、しっかりと考えて価格を決めたいと強く思いました!

100円でもなく、大きすぎる額でもなく、どうしたらこの価値を決められるのか。行き詰まってしまった部分は助言をいただいたりしながら考え続けて、少しずつ夢の形を作っていきました。

目からウロコが落ちた時

『原価』に含まれるのは材料費だけだろうと考えていた私は、ある日クリエイティブなお仕事をされている方から教えていただいたことに目からウロコを落とすことになります。

「人件費も原価に含まれます」
「そこに技術も込められているならなおさらです」

人件費も原価に含まれるのですか!?

調べてみたら「労務費」と「経費」が含まれていました

そこから調べて、人件費は労働に対して支払われる給与や各種手当てなどを指すということも学びました。なるほど…!

悩みすぎて暗くなっていた視界に光がさしこんだような感覚でした。
そして手毬の値段の考え方についても助言をいただいたことで、一気に販売までの道が形作られていきました!

価格のルール

ここからは、価格のルールを決めていこうと思います。
今後販売していく手毬の価格がどのようなルールに基づいて計算されていくのかをみなさんに共有したいです。

人件費

まずはこちらから!
賞与や福利厚生費は発生しないので、人件費=賃金となります。

賃金というよりも時給なのですが、
1時間1,000円と設定させていただきたいです。
在住が関東なので近辺の最低賃金に近い価格で、7年間かけて培った手毬作りの技術への賃金をもらう、と考えてこの金額を設定しました。

価格について助言をくださった方からは「もっともらっていいと思います」とありがたいお言葉をいただいたのですが、私はまだ自分の技術に対してそこまで対価をいただいて良いのか自信がありません。
今後製作や販売を続けていく中で自信をもてるようになったら、みなさんにご相談した上で人件費をあげることもあるかもしれませんが、最初の段階ではこの価格で販売をさせていただきたいです。

…企画などに万が一影響があったらいけないと思いお伝えするか迷っていたのですが、数年前に利き手親指の手術を受けた影響で長時間手毬の製作作業を続けることが難しい状況にあります。
少し時間はかかってしまいますが、そのぶん1針1針想いを込めて丁寧に作っているので、ご理解いただけたら嬉しいです。

よろしくお願いいたします!

材料費

次はこちらです!
手毬を製作するうえでかかる材料費についてお話します。

まず手毬本体の材料なのですが…
・ワタ
・土台用糸
・模様用糸
以上の3種類を主に使用しています。
(ワタに土台用糸をぐるぐる巻いて丸くして模様用糸で模様を作るというイメージです!)

前回のnoteにも載せた手毬の作り方を再掲させていただきます!

購入しているワタは100g759円で1袋あれば30個ほど手毬が作れるので…
1つ約25円でしょうか?
土台用糸は1巻616円のロックミシン糸でおよそ15個の土台まりが作れます…
1つ約40円なのですね!
模様糸には1巻187円の50m手縫い糸を使用していますが…手毬によって使用する色数が異なります…ただ、模様1段につき約1mを使用するので…
1段約3円です!(帯を巻く場合は同じく1m3円でいきます!)
糸は種類によって原価が変わる場合もあります。

う~ん…。文字だけだと想像が中々難しいですね。

この場合は例がある方がわかりやすい気がしたので、原価を測定するために手毬を製作してみました!!

円周10cm、直径約3cmの軍鶏(狂)手毬!
帯のMAD部分は特にお気に入りです!!

こちらの手毬を使用して材料費のご説明をさせていただきます!

まずはワタと土台用糸の材料費は先述した通りそれぞれ25円40円です。
次に模様糸のお値段ですが、今回は模様を7段重ねているので3円×7段の21円になります。帯には黒糸を2m使用しているのと、MADの文字に金糸を1m使用しているので9円…模様糸の金額と足してちょうど30円ですね。
それから、模様の間に見えている水色と紫色は地割糸と言います。2色合わせて1.5mほどなので、この部分はおよそ5円でしょうか。

太文字の部分を合計すると100円になりました!(ピッタリ…!!)
こちらが手毬1個の単純な材料費になります!

ただ、置いておくと転がっていってしまう手毬をこのまま発送するわけにはいかないのでここからドレスアップさせていただきます。

ミラーを底面につけたアクリルボックスにウッドリングを接着して、手毬を入れて…
オーガンジーバッグで包みました!
実際に販売することがあればこのような形でおとどけする予定です!

この場合は、
・ケース&ミラー
・ウッドリング
・オーガンジーバッグ
の費用も込ませていただきます。

アクセサリーなどを製作する場合は上記のように手毬本体の材料費とは別に部品分の費用を計上します。

その都度内訳を商品説明文に記載する予定なので、ぜひご一読ください!

2月に行われたVALIS 3rd ONE-MAN LIVE「必然的レゾンデートル」の際にも
この形でプレゼントボックスに入れさせていただきました!並ぶと本当に可愛かったです!!
NINAさんへのプレゼントはご本人にひとりじめしていただいたので、秘密にしています♪

梱包費

最後に、こちら!
商品を発送する際の梱包費についてお話します。

商品の大きさや分厚さによって箱の大きさが変化するので、この時点で何円かかると書くことができないのですが…
・宅急便コンパクト等を利用するとしたら専用ボックスの購入費
・段ボールに入れる前に商品を箱にいれる場合はそのボックスの購入費
・緩衝材の購入費
など、梱包するためにかかった分の費用を計上させていただきます。

こちらも商品説明文にその都度記載するつもりなので、材料費と一緒に目を通していただけたら嬉しいです!

価格計算

価格のルールを決めて書かせていただいたところで、さきほどの軍鶏(狂)手毬の価格をそれに基づいて計算してみます!なんだか緊張しますね…!

製作時間は16時間でした!

冷静になって素早くいきます。
人件費:製作時間(16時間)×時給(1,000円)=16,000円
材料費:手毬本体(100円)+その他費用(1000円)=1100円
梱包費:60サイズボックス・梱包材費用=300円
合計:17,400円

原価の計算が完了したところで、もう1つ行いたいことがあります。
それは百の位の切り捨てです。

原価を求め終わった後、1円から999円に関してはどの値であっても切り捨てて価格設定を行います。
四捨五入という選択肢もあったのですが、切り上げると収益がプラスになってしまうことがあるため切り捨てという形を選びました!

手毬作りは衣装をじっくりと見て曲を何度も聴いて、イメージに合う質感の糸と模様を決めるところから始まります。ピッタリな模様を見つけることができた時の高揚感は今持ち得る語彙力では伝えきれません。
日常生活には支障がない程度の色覚異常があるため色選びは難しく(特に暖色)、母や妹に手伝ってもらいながら何度も試作を繰り返して色を決めて、いよいよ模様を針と糸で作っていきます。この瞬間は自分が魔法使いになれたようでいつも楽しいです。
最後の帯巻きは1本の糸をズレることのないように何周も巻き付けて帯にして、別の糸で帯用の模様を作ります。一瞬でも気を抜くと帯が全てほどけてしまうので緊張する時間です。
0.5mmの違いが模様に大きなズレを生んでしまうので、針のさし方や針先の位置には気を使って製作しています。もしもズレてしまったら…最初からやりなおしです。

販売価格が決して安くはない値になってしまったことをこうして伝えることが、覚悟していた以上にこわくて、文字を打ち込む指や手の震えが止まりませんでした。
誰よりも手毬たちに込められた想いを知っている私がこんなに不安になっていてはいけませんね。

あなたの大切な瞬間や思い出を彩るために、これからも精一杯製作します!
1針1針に想いを込めて世界に2つとない作品を作り上げていきます!

『彩 -sai-』の開店準備をこれからも見守っていただけたら嬉しいです!!

余談

…そういえば、人件費も原価に含まれることを教えてくださった方が、
「原価を求めたら、利益をだすためにそこから価格は3倍4倍にしますね」
とおっしゃっていました。

今しがた求めたこの価格から3倍だと、ごまん……

( °-°  )?!?

店舗・商品のルール

価格のルールを書き終えたところで、店舗と商品のルールについてお話しようと思います。

店舗は基本的にBOOTHオンラインショップとなります。
その他の場所で販売する予定は現在ありません。もしも販売を開始した後に他の場所で私の手毬を見かけた場合はそっと教えていただけたら幸いです。

商品については全て匿名配送とさせていただきます。
無事に商品が到着した時にはTwitterなどで発信していただけると嬉しいです。メンションをしていただければすぐ気づくことができるので、文字数に余裕がある場合にはぜひお願いします!
(その時は個人のアカウントでも『彩 -sai-』のアカウントでも、どちらでも大丈夫です!)

おわりに

ここまでnoteを読んでくださりありがとうございます。
今回は書いている間ずっと緊張していましたが、お伝えしたいことはしっかり書ききることができました!

決して安くはない価格となってしまいましたが、その価値に見合ったものをおとどけできるように全力を尽くします。

公式のグッズを買うだけで精一杯という方や、私と同じく学生の身分で使えるお金が限られている方にも何かおとどけしたいです。

最後にそのための告知を1つさせていただきますね。
Twitterをフォローしてくださっている方が500人になったら、手毬のプレゼント企画を行う予定です!
また、今回は事前に誰をイメージした手毬がほしいかコメントいただいて、名前が1番多くあがった方の手毬を製作・抽選でプレゼントする参加型企画を考えておりますので、どうか楽しみにお待ちください!

それではまた、次のnoteでお会いしましょう!


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