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魔女になりたかった私の「マチェドニア」レシピ

私は、「かっこいい魔女」になりたかった。

魔女になったら猫と蛇を使い魔にして、お薬やおいしいお菓子を作ってみんなに分けてあげるんだ。
もしみんなに何かあったら、強い魔法を使って
助けるの。

そう思っていた。

しかし、魔女になろうにも先生はいないし、
持っている絵本を片っ端から読んでも、なりかたについてはかかれていない。

そこから、自分流の魔女修行を始めた。

まず最初に、野良猫と話をしてみよう。
学校帰りにすれ違った野良猫に、鳴き声をまねながら 声をかけてみたがそっぽを向かれた。

あるときはおうちの外で植物図鑑を見ながら、
食べられる木の実や草をその辺からもいできて
食べた。1回だけ、何を口に入れたかは覚えて
いないが舌先がしびれたことがある。
何だったっけ、あれ。

またあるときは、
当時の愛読書であるドラゴンクエストの攻略本に
載っていた呪文一覧を見ながら、魔法の練習を
していた。

不思議なことに、手から炎の玉をくり出そうとして 「メラ」とつぶやいても、出てこない。

じゃあ手から竜巻は出るだろうかと淡い期待を抱きながら「バギ」とつぶやいてもみたが、こちらも
不発。

そのことがよほどショックだったのか、
それ以降は魔法の練習をしなくなった。

かっこいい魔法は身につかないまま大人になったが、ちょっとした魔法は使えるようになった。 

それは、
「そこにある食材だけで料理を作ることができる」というもの。

今、手元には1キロ100円で買ってきた
一口サイズのキウイと、もらい物のオレンジと
レモン、買ってきたけど飲んでいないサイダーが
ある。

そうだ。白ワインも入れて、大人のフルーツポンチ「マチェドニア」を作ろう。

〔材料〕4人分
・キウイ 2~3個
・オレンジ 2個
・レモン  1個

・白ワイン(甘口)200cc
・砂糖      大さじ2
・蜂蜜      小さじ1
・サイダー    500cc

〔作り方〕
①キウイとオレンジは皮をむいて一口大に切る。
②レモンを搾る。
③鍋に白ワインと砂糖、蜂蜜、レモン汁を入れて
 煮立たせる。
④③が冷めたら大きい器に①と③を入れる。
 1時間ほど冷蔵庫に入れて味をなじませたら、
 食べる直前にサイダーを注ぐ。

《ひとくちメモ》
・白ワインと蜂蜜を入れなければ、
 お子様も楽しめます。

・白玉団子や、ナタデココを入れてみても
 おいしいかも? 

この、ちょっとした魔法は私のお気に入りだ。
今は、かっこいい魔女よりも、誰かを幸せにできる魔法を使える魔女になりたいと思っている。

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