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急に具合が悪くなる

磯野真穂さんの本を読みたいなと思いながら時間が経ってしまっていて、何冊か纏めて図書館で予約していた最初の本。
先日、東畑開人さんたち主催の臨床心理士対象の勉強会のオープンセミナーの講師に文化人類学者の小川さやかさんがゲストで登壇されて、人類学者のパワーに圧倒されつつ、「そうだそうだ、磯野真穂さんの本読まなきゃ」と急き立てられた。

磯野さんは私の3つ上で、宮野さんは2つ上。
サバサバした人類学者と哲学者の2人の往復書簡。ユーモアに富んだテンポの良いやりとりに、
自分の姉やこれまでの職場で仲良くしてもらってきた先輩たちとの会話を思い出しながら読み進めた。
聡明でウィットに富んだ言葉選び。心地よい40代女子の空気感。いいなーいいなー。

それが、徐々に徐々に様相を変えた。
最後の10便目の往復書簡を読む自分自身の状態を、昨日の自分が想像できただろうか。

書き溜めた言葉はたくさんある。
それ以上に心に残ったのは、大人になってからの友達って何て素敵なんだろうということ。
出会ってまもない2人のやりとりとは思えないような濃密さで、生業である研究者魂を感じる言葉の紡ぎ合いがあった。こんなに一気に仲良しになれるの、40代になってからの友達だからこそだったんじゃないかなとさえ思えた。

磯野さん以上に、俄然宮野真生子の人生を知りたくなって、図書館で予約した。

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