ゆっくり、いそげ カフェからはじめる人を手段化しない経済
以前に一度読んだことがあり、改めて読みたくなって図書館で借りた。9年前の本なのに図書館で予約してから回ってくるのに3ヶ月。最近は図書館の使い勝手が悪くなる一方だ。
クルミドコーヒーの影山さんは東大マッキンゼーからのベンチャーキャピタル、そして今はカフェ店主という異色の経歴。ただ、異色なのはその経歴というよりはむしろ、その経歴から安易に想像してしまう経験や強みを活かすどころか捨てていくようなコミュニティで、くらしはたらいているところだ。
はたらくことを、利用(テイク)しあう関係性ではなく、支援(ギブ)しあう関係性として構築する。表面だけの経営理念や誰かに見せるためのCSRみたいな取り組みではなく、カフェの全てに徹底してこれを大事にし、その中でもきちんと収益がありビジネスとして妥当なものにする。そして、これが人脈だとか有名だからとか「彼だからできた」というような特別な要素がないから、普遍的で再現性のある事柄として勇気を貰える。
何よりご本人が無理せず自然体で、まわりもじぶんも大切にされているところがすごいなと思う。しなやかでしっかりとした関係性が溢れている。
大事なことは、大事だ。
大事なことは、やっぱり大事だ。
仕事で色々と迷うことがあった中で、改めて読み返して良かった。
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