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初見80点で面白い!となったから当日券買って二回を見て、今レポ書きながらやっぱ差し引き60点くらいだよなあとなってる鉄ミュ高速鉄道スピンオフの感想(まだちょっと仮)

 タイトル通りですね。
 今回は初見時素直に『どうした鉄ミュ!?前回のスカスカな内容とは違い、今回のは面白いじゃん!』となったんですよ。だから二回も見たし、グッズも買った。(アクキー初めて買った)
 でも感想を書く際、冷静に思い返してみてやっぱり『ここは納得できない!』という部分が多々あり、差し引き60点くらいかなあと結論に達したnoteです。まだ言い足りないから仮なんですけどね。見間違いとかあるだろうし。全部は配信版を見てから。
 気に入らない所は

・過去作とのネタ被りが酷い。ネタが古い。
・北海道新幹線の函館本線へのセクハラが酷い。あれは甘えでもBLでもなくクィアな恋愛でもなく、男性作家が腐女子客受け狙いで書くほもねた。
・函館くんの行動の矛盾。自分を含めた北の路線が縮小していくのは人間のせいだと理解しているのに、未だに縮小ネタで弟をイジメる意味がわからん。(あとそこまで言うなら民営化で『北海道の路線は減らしません!』と国が大嘘ついたことまで言えばいいのに)
・日替わりゲストで狭山がレオのうんこを持つ
・鯨井ジュニアの演技がくどい
・初めての高速鉄道の座だけではなく、山陽新幹線の座すら辞退する(それを知らない東海道や三陽は裸の王様状態)つばめってどうよ
・原作でも屈指の名作である『さ行の~』のあっさり感。
ジュニアックホームズネタは死ね。
だから右耳ピアスをネタをやるな。ゲイカルチャーの文化の盗用であり、アウティングを腐女子やヘテロが笑いものにしていいわけねーだろ!そっっっっんなにも右耳ピアス必要?親にゲイだとバレるのが怖くてビルから飛び降りた高校生がいるくらいアウティングは現実の恐怖だが、その上で観客や双子新幹線クラスタはゲイ疑惑で東北を孤立させた右耳ピアスネタが神聖だと思っているのか。
・山形の過去編、方言わかりづらいのはともかく、時系列や人間関係がマジに説明不足。舞台だけで原作知らない人が見たら、あの『殺される!死ぬ!』と叫んでる人は誰なのか絶対にわからない。マジにあの情緒不安定に死の恐怖を叫んでるやつは誰だと思った。

 とか色々あるかな。
 ネタ被りは正直現場で見ているときはあまり気にならなかったんですよ。演出が良かったのもあるし、後半は新しいネタも多かった。けど自分の過去レポとか読んでいて、やっぱりネタ被りが酷いなということと、倫理的におかしいだろ!と思っている不満点がそのままだったので、話自体は60点なのかなあ。あと楽しみにしていた原作エピがことごとくRTA的に処理されていた印象。
 良かったのは

・長野上官の存在すべて
北海道新幹線と北陸新幹線のライバル関係どーの真剣な歌声が最高に最高で最高だった。こういう真面目な北海道新幹線が見たくてチケットを取った。作者の推しカプかつ幼稚園児化したBL要員ではなく、仕事に関して真剣な彼が見たかった)
・日替わりゲストの副都心線回のFY同人誌っぷり。
・山形新幹線のソロ曲
・東海道兄弟2022の派手さ
・九州新幹線10周年の舞台ならではの派手さ
・山陽本線は完璧。最高。文句がない!女の趣味が変な山陽本線、解釈が合う!
・女長崎の美しさ(ターミネーター化自体は嫌い)
・九州新幹線の横顔と、ラストの髪の乱れ具合の美しさ。
・ED曲が書き下ろし。これ本当にありがたがった。4の時点で死ぬほど飽きているからさ。

かな。ポイントだけ挙げてもこれだけ長い。
 以下は容赦なく長い。
 本当に長い。続きは配信版を買ってから。

↑鉄ミュ新幹線スピンオフ配信版の感想はこちら。


《黎明期の始祖たち》


 北陸兄が出てきたとき席立ち上がって劇場出てやろうかと思った。
 レイピストの信越線も嫌いだが、弟にモラハラする北陸兄が本当に嫌い。色々とリアルすぎて。
 こいつがキャストされてないからチケット取ったところもあるのに……。あと逆に北陸兄が出るならチケット取ったという人もいるだろうから、そういう意味でも裏切りですね。
 でもまあ一応後ろ姿だけってのは一応の配慮か。
 本編の内容ですが、鯨井さんの過剰に幼稚なジュニアの演技なんとかならんかったのか。
 笑わせようとしたのはわかる。けどあまりにも尋常じゃない様子にドン引いた。
 基本、舞台のジュニアは再現を重要視する2.5においてもかなりかけ離れたジュニア像で、ほぼ鯨井さんのコメディセンスの擬人化みたいな感じなんですよね。
 だから本編の基本はクールなジュニアが好きという人は鯨井ジュニアが嫌いって人もかなりいるだろうなー。
 一作や二作ぐらいならいいが、こうも続くと鯨井ジュニアあり派の私もくどく感じたし、子供時代の演技は論外だ。函館君は普通なのに。
 あと本編の満鉄だった頃のはととジュニアが出会う場面。
 これは原作からしてよくわからなかったというか、はとがジュニアと兄弟になる下りがけっこう無理やりだなと感じた。親しい人を失って寂しくなっていたジュニアが日本語も拙いのに傲慢な新人に萌えて、兄弟ごっこに乗ったように見えた。
 ジュニアが満鉄を大事にしてたらこの兄弟秘話も納得できる。
 でもジュニア、満鉄(東海道新幹線)を愛玩はするが、面倒は見ないんですよ。
 原作や鉄ミュ4を見ていればわかるが、日本語ができないはとの世話はつばめに投げるわ、つばめがはとをイジメていても一切庇わないわ。4では入れ替わったつばめの体を利用して、国につばめとはとが妹になるように進言するわ(つばめとはとの意思や人権を何だと思っている)、ニーサンニーサン言ってるわりにはまともに守らないし、尊重もしていない。面倒な部分は知らんぷりしてるの、愛情ではなく愛玩ですよそれ。
 『これでようやく私も二番目ですね』の意味もわからん。
 ジュニアはずっと頂点が嫌だったの?上に立ち続けるのが辛いとか、特に言わなかったのに?よくわからん。
 あと満鉄のはとの、日本が拙い非ネイティブの演技。
 片言の日本語というよりは『お前に食わせるタンメンはねえ!』のエセ中国人演技で笑わせようとしていますが、これ駄目ですね。
 奇しくも先日のサマソニでホルモンがわざとカタコト日本語のMCで外国人をチャカして物議をかもしたが、それ同様の悪質さです。中国人への偏見と嘲笑を助長している。
 海外でも、英語ができない日本人の言動や発音を茶化してギャグにする人はいるが、それはきっちりと『問題がある』と声があがる。
 舞台だからある程度の誇張はしょうがないのかも知れんが、これが逆の立場(中国語の舞台で、変な中国語を喋る日本人をギャグの対象にされる)だったら嫌な気持ちになるでしょ?
 はと自身が引揚者(引揚者は中国人から土地を奪った側であるが、同時に日本の棄民政策の被害者でもある)キャラでもあるんだから、歴史的に見てもああいう喋り方で笑いを取るのは不適切だ。


《花見の場所取り》


 いやもうここでつばめがはとに東海道新幹線の座を譲った話やります?!
 正直、これがメインに据えられる話だと思っていた。
 新幹線の原点の話であり、これまではとは実力で東海道新幹線の座を得てきたと思われていたのに、姉に譲られたものだったと衝撃が走った回でもあるからさ。
 だから早々に出されたのは正直驚いたし、それがギャグ混じりだったのは悲しかった…。
 最初の高速鉄道の話がはとにではなく、つばめに来ていた衝撃。それを自身ではなく、のちに日本の頂点に立つ妹のはとに譲ったつばめの冷静さ。そして『妹を頼む』とジュニアに妹を託した姉妹愛とジュニアとの共犯関係。
 これが原作でもかなり好きだったのに、なんであんな横ではとが幼稚に暴れる姿を見せられた上に、体感RTA並みに話が処理されていくんだ…。
 もちろんこれが伏線で、つばめは時代と共に桜のように散っていく人間だということは今回の劇中でも説明はされているんだが、これが私は納得がいかなくて。
 最初の高速鉄道になる話も蹴って、次の高速鉄道である山陽新幹線になる話も蹴って。
 そこまで来るとつばめ、どれだけ我がままなんだという印象が残った。
 特急であることにこだわりを持っているならともかく特にそういうのもないし、一度ならず二度までも国から大きな役職を望まれているのに大した理由もなく断るの、あまりにも身勝手すぎる。
『桜は散るから美しい』とかどうでもいいわ。そんなナルシスティックな言い訳をするつばめ見たくなかった。
 というか、山陽は自分の存在理由である山陽新幹線のオファーがまず九州に来ていたこと、知らないわけだよね?(九州や東海道が元姉妹特急であることすら知らなかった)
 山陽にしても東海道にしても、自分の王座が実はお下がりだったこと知らないの、裸の王様すぎません?
 山陽新幹線の採用試験を受けていた北海道もそう。高速鉄道になれるチャンスを、二度も大した理由もなく断るの、生まれたくても生まれることができなかった未成線の立場からしたら激怒ものでしょう。しかも山陽新幹線採用試験の際は、横から不当に奪われている。
 最初の高速鉄道の座を譲られた立場で何も知らないまま姉に嫌みを言う妹の姿や、床にのたうちまわるほど山陽新幹線になりたかった北海道の姿を九州はどう見ているんだ。というか、九州ファンは二度も高速鉄道になるチャンスを無下にした九州をどう見たんだ。
 あ、でもトレンチコート姿はマジにかっこよかったです!!


《日替わりゲスト》


 狭山と副都心線回を見に行きました。
 なんで箱推ししているキャラが動物のうんこを持って喜んでいる姿を見なきゃいけないんだ。
 狭山線の発車音が西武ライオンズになったネタは時事ネタとして面白かったですよ。けどそのあとが最悪。
 子供の頃からうんこネタで喜ぶ人の気持ちがわからない。何が面白いの?これが面白いの?
 ギャグってネタがないとデブ・ハゲ・筋肉・変態中年おじさん、そしてうんこで笑いを取るイメージ(特に低学年漫画)だが、安くないお金を払ってみる舞台で成人客相手に見せる笑いじゃないです。レオや会長以外のネタはないんか。つまらねえ。飽きた。
 ですが副都心線は文句なく面白かったです!ちゃんと話で笑わせることもできるんじゃん!!
 あの有楽町線に彼女が出来たのも驚いたし、その彼女を排除したり舅のようにイビリ倒したりするのではなく『一緒にいる』を選んだ副都心線がマジに怖い。空気が読めない子ではないから鋼の意思でマジに『先輩と一緒にいる』を実行しているのが正気なままのピュアな狂気って感じで好きです。これにはヒィヒィ言いながら笑いました。女側から見ても排除しにくい立場なのもメチャメチャいい。
 それだけでも面白かったのに、山陽本線が『その女紹介して!』と言い出したときは本当に面白かった!
 いいそう~。そういう変な女好きそう~と萌えてしまった。有楽町線は変な女にひっかかるタイプだし、山陽本線は変な女が好みのタイプ。
 あと『その女紹介して!』のノリが生かったというか、山陽本線を演じる役者さんの素の男性性が垣間見えるノリが逆に良かったですね。『その女紹介して!』の俗なセリフにリアリティがあった。



《ジュニアックホームズ》


 死ねよこのネタ。毎回毎回毎回やってるが、鉄道路線擬人化作品としてそんなにも必要なネタか?そんなにも重要?
 鯨井さんの奇行が滑稽なだけじゃん。
 死。死。死。マジに死んでくれ。副都心線回は面白かったが、ジュニアックでなくてもいいだろ。
 死ね。それだけ。


《函館くんと北海道新幹線》


 この二人が兄弟でもデキててもヤってても別にどうでもいいが、ここまでやるならしっかりと恋愛関係を示せ。
 逢引きとか一緒に寝るとか『殺すなら本線と一緒に!』とか本当にどうでもいい。どーはこは推しカプでもあるし、嬉しいよ。
 でも腹立つのはそうやってクィアな恋愛を望む側に思わせぶりなエサをふりまいておいて実際に同性愛にあるかどうかは明言せず、『読んでる側の自由ですよー』と関係性を曖昧にするところ。なにもかもが中途半端でイライラするんですよね。
 いまこれクィアベイティングっていうんですよ。同性同士の恋愛がヘテロの金稼ぎに使われている。
 そもそも舞台でこんなに気持ち悪い男男のセクハラをやる必要性あります?
 確かに原作でも膝枕とかしてるが、舞台は『男が男の体をベタベタ触ってて気持ちワリィ(笑)』という同性愛嫌悪のホモソーシャル的な価値観で笑いを取りに行っている。
 普通のコミュニケーションじゃないわけですよ。ヘテロの恋愛でもこんな描写は舞台でやらない。
 こんなのが他の北海道クラスタはいいのか。役者ファンは。推しカプとはいえ、毎回似たようなネタで、生々しい幼稚なセクハラを尊敬する相手にして悦に浸っている北海道を見るのはキツい。
 まともなコミュニケーションをしてくれよ。どーはこをBLサービス要員にしないでくれ。


《函館君の過去》


 荒波に翻弄される函館君や、『鉄道の子よ!』と言ってくれた人とのエピソードは熱かったです。
 でも猶更、北海道における鉄道路線の衰退には理由があり、それは人間側の都合であることを理解している函館くんが、後続路線の北海道新幹線には『お前の発展で函館本線は短くなった』と罪悪感を抱かせてイジメ続けているのかわからなくなった。
 なんで弟を守らない。精神的モラハラが青春先生的には愛情なのか。
 小型化だって、あれは体を使った嫌がらせですよ。舞台だと人形化してマイルドになっていたが、普通の感覚として『お前のせいでこんなにも体が小さくなった』と見せつけてくる身内は嫌です。やってる側は被害者の立場で相手に罪悪感を抱かせて優位に立てるから気持ちいいだろうけどさ。
 本当に函館君の行動は一貫性がない。
 北海道新幹線が初登場した頃、銀髪の北海道を見て『そういえば前はそんな髪の色じゃなかったな』と今更言ったり(未成線とはいえ北海道における鉄道路線の始祖が地元の鉄道路線の顔すら把握していないのか?戸井線から北海道新幹線になるまで数十年かかって、しかも途中は山陽新幹線になろうと北海道外に行く派手な行動をしてるのに?どれだけ戸井の存在がどうでもよかったんだよ)、北海道が大切にしているカニ弁当の思い出も雑に忘れていたり、それまで戸井線の存在も忘れていたのに北海道新幹線として初対面したときはいきなり期待を込めて急に『俺を殺してみろ』と言ったり。(函館くんといい北陸兄といい宇都宮といい、なんで青鉄は普段モラハラしている相手に殺されたがるんだ。それがロマンスだとでもいいたいのか。普段いじめられている上に相手を殺した罪悪感まで背負わされるの、ロマンスでもなんでもない)
 北海道も北海道で、これだけ函館本線を尊敬している風なのに九州新幹線を『見本の人生』と言ったり、開拓の星やらノーススターとか持ち上げられているが、そもそも最初になりたかったのは北海道新幹線ではなく山陽新幹線だったり。
 やたらとカプ推しされるが、函館君の行動も北海道の行動も変なんだよ。
 舞台だけ見た人、なんで北海道新幹線が山陽新幹線の採用試験を受けていたのかわけがわからなかったと思うし、じゃあ北海道新幹線の役職は滑り止めか?とすら思うよ。
 北海道新幹線になった今でも地面にのたうちまわるほど山陽新幹線に対して並々ならぬ思いがある一方で、ノーススター!開拓の星!と言われてもな……。本命じゃなかったんだよね、北海道新幹線の役職は。
 それを変えたのが函館くんだったなら舞台でしっかりやってくれ。舞台で表現していないものは存在しないのと同じだろう。
 それもないままセクハラに時間を割くから、本当にもったいないなと思った。


《山形新幹線》


 小鳥と一緒に登場した際、あまりにも小鳥が可愛くて『あっ!好きッッッ!!』となった。
 あのディズニープリンセスのお供みたいな小鳥の登場と鳴き声はずるい。自動的に笑ってしまう。
 舞台に出ると聞いたときは山形弁が聞き取れるか不安だったんですが、ちゃんと聞き取れたし、イケメン具合も原作のまま。歌もすごく上手い!
 マツケンサンバ風のシャンシャン?ボンボン?が最高。舞台ならではの派手さと楽しさという意味では山形新幹線のソロが一番楽しかったかも。郷土感がいいんですよね。ふるさとのお祭りにマツケンサンバが来てくれたような親しみと高揚感。
 山形にはクールでドライなイメージしかなかったので、こちらはすごくいい裏切り方をしてくれた。
 演歌がまたよく似合って!上からマイクが下りてくるところも、ダンスの振り付けも全て好き。
 やまばと時代の話のわかりづらさはともかく、彼も鉄ミュではパーフェクトに近い再現性で好きでしたね。
 あのソロ曲の為に配信版もう一回見たい。


《長野新幹線》


 長野新幹線のあの可愛さで全てが許されてしまうのズルい。死ぬほど可愛い。すげー可愛い。
 まだ小学生?だよね?思っていた以上に小さくてびっくりした。
 とにかく可愛い。可愛い。そりゃ狭山役の人もTwitterフォローしたくなる可愛さ。
 声が可愛くて全てが許されてしまう…マジに…。
 真面目な話をするならば、せっかくの高速鉄道スピンオフなのに長野に対しての掘り下げが皆無だったのは残念。
 そりゃもうネタはないだろうけどさ。けど『しんかんせんはじめました』とか、2の時代のネタと同じ。飽きる。可愛さでメチャメチャカバーされてしまうが、ネタが同じなのいい加減にしろ。

続きは配信版を見てから。配信版は褒め多めですよ(たぶん)