人生初の海外はケニアに父の墓参り〜ケニア探訪記9

トランジットの地、ドバイ。空港内なのにこれでもかという海外感とリゾート感むき出しの、とにかくゴージャスな空港だ。
両脇に人工の椰子の木が並ぶ動く歩道に立つ我ら家族の横をクラクションのような音を鳴らして走るカートが追い抜いてゆく。「アレ乗ったらカッコいいな」と思ったがどうやって乗るのかもわからない。子供のように指差して「アレいいねーすごいねー」としゃべる他は何もできない。



さて、ここで5時間いるということで、この広い空港でスーツケースカートを押した日本人4人組がまずしたことは、飲み物の調達と座る場所の確保。せっかくだから現地っぽい売店のスタンドでピンクレモネード4本と娘たちの分のパンとクロワッサンを注文。旦那がカードを出す。驚きの値段。なんと7000円ほど。ずいぶん、いやかなり水分は高い!さすが砂漠の国だわねー、と値段を知ってより貴重に感じるレモネードを飲む。空港のイスを4つ確保するのは意外と大変で結構歩いて探した。

同じ飛行機に乗っていた、たくさんの日本人はどこへ行ったのか。見渡す限り見慣れた平たい顔族はいない。周りは白人やインド系の人が目につく。アメリカかカナダかイギリスかとかの見分けはつかない。インドがスリランカかネパールかとかもわからない。私たちも今は黄色人種という大きな括りの一人になった。きっと周りから見ても中国が韓国か日本かなんて見分けつかないんだろうな。

そのうち旦那は喫煙室を探して動き回る。はぐれてはならぬ。さっき確認したチェックインの搭乗口まで自力で行けるとは思えない。家族の姿を目で捉えながら、香水だのチョコレートだのスポーツウェアだのお菓子だのお店をどんどんすり抜けていく。値段は単位自体が読めないのでよくわからないけど観光客用セレブ値段なのだろう。なんせレモネード4本とパンとクロワッサンで7000円だからな…

朝になり、ナイロビ行きの飛行機に乗る人が搭乗口に並び始める。当然だが黒人系の人が目につく。小さい飛行機といっても100人くらいはいるだろうか。4時間も乗るので、前日に機体後ろ左側、窓際の二席ずつだけの席に変更しておいた。前後で取ったので、トイレに立つのも楽だし、おしゃべりしても迷惑かからないので結構自由度が高い。後ろで三女と旦那はモニターでテトリス勝負をしている。私は見たことない邦画を流して、気づいたら寝ているを繰り返していた。ふと窓の外を見ると見たことないちぎれた雲がずらりと並ぶ風景と木のない茶色の大地が続く不思議な光景だった。
大地や木や山や川の姿は国によってこんなに違うのだと日本が愛おしい不思議な気持ちになった。もうホームシック?ケニアまでは後1時間近くある。


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