人生初の海外はケニアに父の墓参り〜ケニア探訪記7

2月11日の東京は雪だった。
多少は寒くても、荷物になるよりは我慢するかと思っていたが、さすがに雪となると、ケニアに行く薄着で成田まで行くと凍えてしまう。
娘たちはぐるぐる小さくできるダウンコートを着ていくらしい。
旦那は下にセーターを着ている。
私は冬のコートの中で一番薄手だけど意外と温い革のコートを持っていくことにした。余計な荷物になるだろう、でも雪じゃなぁと持っていったコートだったが、これが後で大当たり。ケニアの朝の寒さに耐えられたのは、ひとえに出発の日東京が雪であったこと。父の導きか、神様のご慈悲か、とにかく感謝感謝。

また、雪のせいで成田まで行けなかったら大変なので、夜10時の便だけど、昼間着くようにした。道が凍ろうがどこかの鉄道が止まろうが、どう遅刻しても成田に行けるように。しかし何のトラブルもなくスムーズに成田第一ターミナル、14時到着。
空港で受け取る手筈になっているポケットWi-Fiを手に入れたら、あとはチェックイン時間まで、することはない。

私はこのひと月、初めてだらけの挑戦続きで、身体も精神的にもかなりガチガチになっていた。よくニュースで見る憧れの⁈カートに荷物を乗せて押しながら、広い空港内で椅子を見つけてやっと座る。水分補給に買ったペットボトルのお茶を飲み、確認のため貴重品チェック。
最後のチェックインはスマホで完結するけれど、一応何かの時のためにとチェックインのバーコードを印刷しておいた。そのコピー用紙を全員に配り、自分の分は折りたたみ、パスポートと一緒にお腹のウエストバッグにしまう。さあ、とにかくあとは乗るだけなのだ、と思ったらどーっと心がゆるんだ。とりあえず昼ごはんに親子丼を食べる。ケニアには丼物はないだろうから。優しいお味でちょっと落ち着く。

「お母さん、大丈夫?」と三女が心配して声をかけてきた。「まるで今、海外旅行から帰ってきた人みたいな歩き方してたよ」と言われるほどもう既に私はヘトヘトでクタクタだった。少し寝たらと言われたが、神経は昂っていてウトウトもできなかった。大丈夫、大丈夫、あとは乗るだけだ。乗ったら眠ろう。ポケモンセンターでソーナンスのぬいぐるみを発見。早速買い、私のソーナンス色(明るい水色)のキャリーバッグにつけた。
私のキャリーバッグは昨日、娘にポケモンのソーナンス(メス)の顔としっぽを黒いビニールテープで作ってもらい、貼ってあるので、どこから見ても私のだとわかる目立つキャリーバッグとなっている。「いくぞケニアへ、ソーナンス!」「そーうナンス!」

日本で最後のご飯はエビフライとヒレカツ定食だった。意外とキャベツの千切りとエビフライは日本食なのよね、と思いつつ。お腹はあまりすいていないが、機内食が口に合わない可能性を考えつつ、しっかり完食した。 

時間が来ていよいよチェックイン。荷物を預け、ボディチェック。スマホやパソコンは出さないといけないのね…せっかくきちんとしまってある手荷物からパソコンを出し、ズボンのベルトを外し、オタオタと家族の後を必死でついてゆく。ふと見ると長女はスケジュール帳に貼るシール用のピンセットを没収されている。見渡すと周りは外国人ばかりに見える。あ、そうか、ケニアに行けば自分も外国人になるんだなぁと感慨深い。さぁ初めての海外便、外から見たら大きなジャンボジェットも、乗り込んだら思ったよりも圧迫感。席と席の間が狭い。我が家は真ん中列の横並びの4席。まずは目の前のモニターや歯ブラシなどが入ったポーチなどが珍しく、おのぼりさん状態でとりあえずひと通りチェックをする。めっちゃ興奮してくる。あれほどヘトヘトだったのに、このテンションで機内で寝るなんてできるのだろうか⁈      続く


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