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【EDH】《ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ/Raggadragga, Goreguts Boss》 所感

7/23 追記:実用性の低かった小ネタを実用性の高い小ネタに変更しました。
 思いっきり筆者の練習不足が祟った形で大変恥ずかしいが、実用性の面から変更させてもらうこととします。

0.概要

 本記事は《ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ》を統率者としたEDHデッキについてである。
 個人的事情で非常に短期間でデッキを作成/調整したため、突貫工事であり、正直粗い部分も多いとは思うが、ご容赦願いたい。
 また、今回は所感程度しかデッキを使い込んでいないこと、個々の意味不明なカードの物量がすごいため、自身のデッキと個別カード紹介とする。

1.統率者の特徴

 《ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ》のテキストは以下の通り

Raggadragga, Goreguts Boss / ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 猪(Boar)
あなたがコントロールしていてマナ能力を持つすべてのクリーチャーは+2/+2の修整を受ける。
あなたがコントロールしていてマナ能力を持つクリーチャー1体が攻撃するたび、それをアンタップする。
あなたが呪文を唱えるたび、それを唱えるために7点以上のマナが支払われていた場合、クリーチャー1体を対象とする。それをアンタップする。ターン終了時まで、それは+7/+7の修整を受けトランプルを得る。

人間・・・人間?

 統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い収録の伝説の豚人間。猪を参照するカードは存在しないため、実質的な部族は人間だけ(重要)。
 マナ能力を持つクリーチャーをサポートする能力を複数持ち、サイズを上げたマナクリーチャーを出して愚直に殴るだけでもプレッシャーをかけられる。

緑の1マナ3/3を全部ナカティルって言ってまう

 中央の能力を生かして、《追い討ち》で無限戦闘もいいだろう。3/3の群れが通り続けるなら簡単に撲殺できる。

マナクリが勝手に起きて起きて寝て殴って・・・

 しかし、この統率者の真の価値は最後の能力。
 もちろん大量のマナクリーチャーから7点以上のマナを払ってパワーダンプしてプレッシャーをちらつかせるわけではない (それでも普通に強いけど)

「我らパワー分だけマナ出し4人衆!」
参考までに左から弱い順。《鷺刃の精鋭》は統率者の登場で誘発することを忘れずに。

 パワーを参照してマナを出すクリーチャーを使用することで、マナが返却されるどころか増え続けてしまうのだ。完全に等価交換の法則に違反している

甲鱗様は-2マナで唱えられる最強クリーチャー。禁止不可避。

 一応他にも条件さえ満たせばマナが返ってくるマナクリーチャー(《ケイラメトラの侍祭》など)はいるが、この4枚は完全に別格であり、マナを返す条件が存在しない。
 基本的にはこの4枚のうちのどれかをプレイし、7マナ以上の呪文を乱打することを目指すことになる。
 また、繰り返し使える7点以上のマナを払えるカードも複数存在し、それ以外のカードも誘発条件を満たすために意図的に重たいものを選ぶため、非常にデッキの動きは派手途中までマナクリ出しているだけだけど

 また動きの特徴性以外にも、カスレアが結構入っており、頻繁にテキスト確認を求められる。テキスト確認要求に快感を覚える 変態 諸兄にもバッチリな面白い統率者である。

2.デッキ紹介

投稿時点で使用しているリストは以下。このリストをベースに話を進める。

Mox Field(現行使用している構築。上記晴れる屋リストと不一致の可能性アリ)


・デッキの構成について

 デッキ構築中に考えていたことを簡単に執筆する。よく使われるカードに関しては強いから入れただけなので割愛する部分も多いがご容赦願いたい。

 まずはマナベース。
 土地29+《探検の地図》+《森の占術》+ゼンディカーの夜明けのMDFC土地4枚。土地換算は35枚である。色は土地サーチをすべて緑、《ニクスの祭殿、ニクソス》と《宝石の洞窟》を無色でカウントして、緑28枚、赤21。
 赤マナソースがかなり少ないが、緑は必要量が序盤に集中しており、特殊土地は抜くとデッキパワーに直結すること、森カウントを一定値を保たないといけないこと、山の2枚目が欲しい状況がほぼないことから、泣く泣く受け入れている。

強い土地の皆さん。
《墨蛾の生息地》は1回統率者の修正が乗ると10/10になるバケモノ

 土地の枚数がかなり多いように見えるが、デッキの2割弱がクソデブカードなので、安定してマナベースを確保できる土地はむしろ多いほうが好ましい
 また、体感だが統率者戦はマナフラッドよりもマナスクリューのほうが許されないことが多いこと、ゼンディカーの夜明けのMDFC土地である程度マナフラッドしにくいこと、デッキが重いことからやや多めでも問題ないと判断している。

 追加のマナソースだが、上述の通りデッキ内は大量のデブで溢れかえっている。そのため、アーティファクト・エンチャントだけでなく大量のマナクリーチャーを動員して最短距離を目指したほうが安定性が上がるという結論に至ったためどっさり枚数採用されている。マナ域ごとに確認していく。

・1マナ以下
 最重要マナ域
 統率者の影響を受けない《東屋のエルフ》まで採用されているが、このデッキの序盤でやりたい動きは「1マナ加速⇒3マナパワー参照マナクリ⇒統率者」のラインなので、これを達成できるという点だけで価値がある。そのため《東屋のエルフ》よりは《ジョラーガの樹語り》のほうがやや価値が低い。

・2マナ
 2マナのマナクリーチャーは潤沢に種類がおり、数の限られる1マナクリーチャーとは違い取捨選択が可能である。そのため基準を決めて採用しないとマナクリ40枚とかになってしまう。
 まず、複数マナが出るかどうかが最重要である。(《絡みつく花面晶体》は土地カウントでもあるので無視)
 次点は赤マナが出るかどうか。先述の通り赤マナソースがギリギリのため、1マナクリーチャーには難しい色カウントを注視する。
 そのため、《花を手入れする者》より《イリーシアの女像樹》のほうが評価が高い

・3マナ以上
 バケモンしかおらん。もっと言えばイカれた性能だと評価できないマナクリに3マナ以上払う価値はない

 次にドロー/サーチについて。
 まずドローだが、パワー参照系を何枚か使用している。これは《ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ》の能力を1回でも誘発させた状態で使用すればウハウハできるからだということに疑問を持つ人はいないだろう。なお複数採用する場合でも《鷺刃の精鋭》を参照できない《野生語りの帰還》は採用優先度最低にしたほうがいい

(1敗)

 それ以外のドローについてだが、《威厳の魔力》《無謀なる歓喜の行進》はまだしも、《真実の解体者、コジレック》《魂火の噴火》《力の頂点》など、ふざけた重さのカード群は全て《ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ》を誘発させられるから許されている。というよりもパワー参照マナクリーチャーがいる状態で唱えられればマナが全て帰ってきてしまうので重さに神経質になる必要はあまりない。
 どちらかというと枚数に神経質になるべきだ。ここまで何度も重さの話をしてきているが、重いカードだけ入れたデッキが成立しないのは世界常識であり、理由は語るべくもない
 今回の統率者の場合「重量級カードの採用バランス」は構築上の最重要テーマである。失念するとゴミの束とマリガンの嵐は間違いない。重たいカードをたくさん入れたいという欲求を否定するつもりはないが、バランスを犠牲にしてまで取り入れるのは辞めたほうがいい

 
 サーチだが、赤はろくにないが緑はクリーチャーサーチ呪文が非常に豊富に存在する。パワー参照系マナクリーチャーの有無で動きに絶対の差が出ること、後半も腐らせない工夫をすればいつ引いてもいいため、許す限り採用したい。
 特筆すべきは2点。1つはX呪文。通常は可変で便利なサーチ呪文程度だが、《ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ》の場合、誘発条件を満たせるサーチ呪文として扱える。また、Xマナサーチは通常「X以下の〇〇」の条件でカードを探せるため、マナを無駄遣いするテクニックは意識したほうがいい。また、《永遠の証人》+《ティムールの剣歯虎》を使えば《緑の太陽の頂点》以外は無限に唱えられる。

X「以下」

 2つ目は赤緑版《エラダムリーの呼び声》の声も名高い《一族の信号》(勝手に言ってるだけ)。
パワー参照マナクリーチャーは4種類いるため、それらを指定すれば問題なくサーチ可能。直接手札に加わる上に軽いため、使い勝手がかなりいい。

どれか1枚!(だいたい全部同じ)

 
 そして、このデッキの根幹をなす重たいカードについて
 もうすでに何枚も紹介してきているし、《害獣の侵入》《髑髏砕きの一撃》《変わり樹の共生》についてはわかりやすいので割愛し、専用カード群について紹介する。

《ワーム呼び》《あおり立て》《イシュ・サーの背骨》

ぐるぐる呪文三人衆(3枚で200円弱)

 恐ろしいゴミバイバック呪文達である。見てそのまま、パワー参照マナクリーチャーがいれば無限回唱えらえる。(※無限《あおり立て》は《鷺刃の精鋭》と《野生の心、セルヴァラ》のみ可能)

《イシュ・サーの背骨》はCIPで《イシュ・サーの背骨》自信を叩き割るストロングスタイルで強引にループする

パワー参照マナクリーチャーと統率者、アタッカーが1枚あれば無限トランプルでそのまま勝利だ。なお《ワーム呼び》はそのタイミング以外では使用に耐えない弱さなので覚悟すること。


《太陽を破壊するもの》

英語名が必殺技っぽくてかっこいいと評判。語感もいい。
「サン・クラッシャー!!!!(中点ないけど)」

 個人的大革命児その1。個人的No1宝の山エキスパンションであるフィフス・ドーンがまたやってくれた。金属世界の生んだキングオブ金物屑。
 上記の3枚は非生物のためサーチがほぼ不可能であり、《破滅の終焉》《召喚の調べ》も同上。そのためか筆者が見てきた既存の国内リストだと《太陽を破壊するもの》の採用自体なかったため、「《威厳の魔力》等を生物サーチで引っ張ってきてチェインを祈る」というようなリストがかなり多かった。
 しかし《太陽を破壊するもの》は《激情の共感者》でサーチ可能であるという特徴を持つ唯一の再利用可能カードであり、既存リストでは不可能だった「パワー参照マナクリーチャーがいれば《緑の太陽の頂点》1枚」で勝利が可能になった
 というかすべての生物サーチが間接的にコイツになるのですべての生物サーチで回収可能な再利用カード。マナさえあればゴールとなるカード種類が10枚ほど増えたオリカか?
 もし《ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ》で組んでいるけど《太陽を破壊するもの》にたどり着いていなかった人は今すぐ買ったほうがいい。執筆時点で晴れる屋週間販売枚数1点のテキスト確認率100%不可避である(購入者は俺)本物のゴミカードで人を殺そう
 因みにこのカードのせいで筆者は《無のロッド》《溜め込み屋のアウフ》の採用を諦めた。涙が止まらない。

 
《氷河跨ぎのワーム》

相棒ルールに捕らわれない相棒カード。
四肢がないのに《四肢切断》で死ぬ甲鱗様の完全下位互換

 個人的大革命児その2。コールドスナップの生んだ緑の怪物。サーチカードが全て7マナ以上の呪文になる。デッキ内の7マナ以上呪文の削減に一番貢献したカード。文句なくオリカ
 パワー参照系カードしかない状態なのに7マナ以上呪文がないという状態もフェッチランド1枚からデッキが機能し始める《生命の遺産》《虹色の眺望》《ヴァラクートの覚醒》はコイツのために採用したくらい
 この統率者を構築するとき、デュアルランドを妥協しようが《ガイアの揺籃の地》を妥協しようが《波止場の恐喝者》を妥協しようが一向に構わないと思うが「フェッチランドの妥協」の選択肢は存在しない。このカードにはそれほどに価値がある。
 ゲーム開始時点からこのカードを意識してプレイしたほうがいい。フェッチランドによる圧縮よりもフェッチランドを1枚温存、サーチ呪文を重要度が低いものを貯めて引き延ばす等、細かいことをやったほうがトータルでプラスとなることを確認している
 注意点は3点。1つ目はルールを確認して使うこと。2つ目は素引きしても泣かないこと。3つ目は他の手札がよくても、特上でない限り初手にいたらマリガンすること。
 最後とか一見無茶苦茶に聞こえるけどここまでやってトータルでプラスだからすごい。どれくらいプラスかというと《テル=ジラードの鉄筆》をちょっと考えたくらい
 ここまで異常な褒めちぎりっぷりだが疑うなら使ってみればいい。

 
 その他のカード群だが、少々の妨害と速攻付与くらいだが、《タクタクの瓦礫砦》のみ言及する。

殴れる《はた迷惑なゴブリン》か、堅実なこっちか。

 本当は緑の戦闘前時点で速攻付与可能なクリーチャーを使用したかったのだが、見つからなかったため、最軽量生物である《タクタクの瓦礫砦》を採用している。
 もしかしたら《松明の急使》でもよいかもしれないが、試している感じはどっちもどっちという感じだったので単純に強いほうを使用している。

3.プレイ方針

 すでにクソほど言及してきたが、《ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ》の能力を任意の回数誘発させることを目指す。
 カードを引けるならカードを引いて《あおり立て》を探すもよし、そうでないなら酔ってないクリーチャー3枚から53万ダメージくらいだせば勝てる。
 そのため、まずはパワー参照マナクリーチャーを掘り当てることを目的とする。方法は問わない。
 その後、パワーを上げる何かしらの呪文を無限回打てば勝利だ。

こういう感じ

 パワー参照マナクリーチャーがいるけどループカードもサーチもなくて即座にチェインが叶わない場合は頑張って掘ろう。
 《氷河跨ぎのワーム》がデッキにあるとグっと仕込みが楽になる。

10枚くらい掘れば概ね見つかるはず。

 キープ or マリガンも
・1-2ターン目にマナ加速ができる
・土地が多すぎたりとかせず、手札で体重計壊すぐらい重いんじゃないかとかもなく、ある程度バランスがいい
《氷河跨ぎのワーム》が不在
くらいしかないので難しくないはず。

 プレイ中に注意するべきは飛んでくる除去。特定の生物に依存した大振りデッキなため、とにかく単体除去も打消しも苦手なデッキ。どの程度枠を裂くかは好みだが、ある程度意識はしたほうがいい。
 また、《呪われたトーテム像》で詰むので最低限の対策はすること。

4.小テク

 まだあんまりいじってないけど小テクを少し

普通読めん

・《墨蛾の生息地》をノーブロックと言われたらフェッチランドを起動すると相手が死ぬ

30円

自分自身も対象にとれる。また自分の場のクリーチャーも不要なものは対象に取ったほうがいい。また、最大マナコストより修正がかかっている状態ならそのクリーチャーも対象にとることを考慮していい。

《鷺刃の精鋭》には統率者以外に+1/+1修正が追加で必要(自分で稼げる模様)

《鷺刃の精鋭》は警戒を持っている。そのため、上記の図のように攻撃クリーチャー指定ステップ中にマナを出すことで、《鷺刃の精鋭》1枚からインスタントで唱えられる7マナ以上の呪文を唱えることができ、戦闘後メインフェイズに11マナ出せる生物が爆誕する。
 この動きは他のパワー参照マナクリーチャーでは不可能なので注意。

5.注意点

 マナ能力の定義を確認すること。よく間違えている人がいる(既に数人観測している)。
 マナ能力には起動型マナ能力と誘発型マナ能力がある。

・起動型マナ能力:これを間違える人はあまりいないと思う。《死儀礼のシャーマン》が違うのはあまりにも有名。
 あまり意識していないものだとクリーチャー化した土地も能力を失わない限り保持している。ミシュラランドは+2/+2修正を得るし、《粗野な覚醒》などで生物化すると全部4/4。
 またほかのカードでマナ能力が与えられる場合もある(《ピーマの改革派、リシュカー》など)。

・誘発型マナ能力:勘違いされることが多い方。
「起動型マナ能力、もしくはマナがプレイヤーのマナ・プールに加えられることを誘発条件とする、マナを加えうる効果を持つ誘発型能力のうち対象を取りえないもの」と明確に定義されている。具体的には《眷者の神童、キナン》《飢餓の声、ヴォリンクレックス》などが該当する。誘発型能力でマナを加える能力を持つクリーチャーはマナ能力ではない。(《凶暴な熱口》《語りの神、ビルギ》など)。
詳しくはWikiの以下のページを確認して、間違えないようにしよう。

6.まとめ

 統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦いの最新統率者を紹介させてもらった。
 デッキとしては結構満足している。動きが派手だけど意外性があるカードがいろいろ入っていて、どこからでも勝利に向かえる強さもちゃんと持っている。
 
 最後に個人的なことだが、「夏の新作!」って言って持って行って、遊んでくれて大爆笑してくれた友人たちに感謝を。ありがとう。

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