若松連隊 奉天からサイゴンまで
若松連隊こと歩兵第二十九連隊 遡ること80年前,昭和16(1941)年12月8日に英米対戦を生起した因縁は,その10年前,昭和6(1931)年9月18日に起きた柳条湖事件と,それに続く満洲事変にまで遡る。
満洲事変は「関東軍」の仕業ではあるが,実際に軍事行動を取ったのは,たまたま満洲にいて関東軍の指揮下に入れられていた仙台を本拠とする第二師団である。
第二師団は,宮城,福島及び新潟の3県を師管とする。その隷下連隊の一つにして主力の歩兵第二十九連隊は,福島県の会津若松を衛戍