TENET

2020年8月26日公開
監督はクリストファー・ノーラン
主演はジョン・デヴィット・ワシントン

ジョン・デヴィット・ワシントンはなんとあのデンゼルワシントンの息子らしい
あとヒロイン(?)であるキャット役のエリザベス・デビッキなんだが、身長191センチで、作中ではさらに高いヒールを履いているため、作中で一番、飛び抜けてデカい
大柄で強面の用心棒役よりもデカい
おそらくキャスト全員それなりにいい体格のはずだが、彼女がデカすぎて、彼女がいると男達みんなが小人に見えてどうも迫力がなくなるのが、ささいなことのようで見ててかなり気になった…
流石にミスキャストな気がする…

映画のテーマは時間逆行とのことで、一時期cmをメチャクチャ見たので、てっきり時間逆行能力を使って悪役を倒す的な話かと思ったが、そういう面白アクション映画では全く無かった
内容が非常に難しい…初見で理解するのは不可能だろう
ノーラン映画であり、インターステラーのようなノリ、とわかった上で見たらまた違っただろうが、アクション映画だと思ってワインとチーズ用意して観た自分には辛かった……しかも150分て…長すぎるし…

ミッションインポッシブルや007も、「今何してんだっけ?」とか「こいつ誰?」「なんでこんな事を?」となる事は多々あるが、よくわからーんでも派手なアクションとスパイ道具でヒャッホーしてればおもろいので良いんだが、TENETはアクション的には非常に地味なので、とにかく「うーんわからん盛り上がらん」だった

中盤以降、敵も味方も時間逆行を使って、なんかすごい映像のオンパレードになるが、「未来の人間が時間を逆行して過去(現在)に干渉している」という映画の大前提の設定が、映画を見終わり考察サイトもちょいと覗いた今でもどうしてもピンとこない
この映画では「過去に干渉しても未来(現在)は変わらない」「起こったことはしょうがない」という定義のようで、だから「未来の自分が現在の自分に干渉している」シーンが序盤から盛り込まれていて、「あの時のアレは未来の自分が…!?」「未来のアイツが…!?」というトリックが面白ポイントだと思うが、それって「卵が先か鶏が先か」のような「決定的矛盾」をはらんでないだろか?
しなりおのつごうなのかもしれないが
制作にあたって物理学やらなんやら色々と専門家の意見はもらったんだろうが、どうも納得できないというかしっくりこなかった
シナリオの都合なのかもしれないが、未来の自分と過去の自分が戦うシーン,未来の自分が過去の自分に普通に発砲して全力で殺しに行ってるけど、どういうつもりなんだアレは…映像的な見栄え重視なのか?それとも死なない当たらないってわかってるから撃つのか?じゃあ打つ必要あるのか?そもそも「死なない当たらない」と観測した最初のポイントはいつだ?いや、イチャモンつけてるじゃなく、本当にわからん…

我々の世界には現状「過去に干渉する手段」が存在しておらず、全ては机上の空論なので、時間逆行の矛盾を指摘するのはナンセンスだが、肝心なところは「考えるな、感じろ」というスタイルで誤魔化されてるのもなんだかなぁだ

「過去に行く」のでは無く「時間を逆行する」というのが、面白ポイントであり、話を急激に難しくするポイントでもあった
とにかく、「理屈で理解しようとする」と混乱すること間違いなし
「はぇーよくわかんないけどそうなるんだね!すごい!」というスタイルで臨むべき

まぁ、矛盾云々はね、まぁ「映画だし創作だからええやん!」としっかり割り切って観れば、「全ての黒幕よりもさらに一歩先に主人公がいて、事件の全てに決着をつける」というスッキリした終わりだし、難解すぎて考察が必要な話でも無く、まぁなんだかんだでスッキリ終わっているので良かったんだから良かった

うーん、問題なのは「難解さ」ではなく、その難解さをカバーしきれなかった「全体のテンション」かもしれない
主人公は単独でミッションをこなすスパイ的な立場だが、あまりにも作戦行動がリアル寄りというか地味で、イーサンハントのようにビルから飛び降りたり飛行機にぶら下がるような映画的演出、観ていて楽しいシーンが最初から最後までほぼ無いので、地味な潜入をしながら難しい話を延々展開されるせいで、中盤まで非常に退屈で眠い、終盤も逆行する映像は面白いが、銃撃戦は普通の戦争映画的な動きなので面白味もなく、こういうと非常に申し訳ないが、「観なくてもあらすじ読めばOK」な映画になってるのでは…と思ってしまった…
「逆光弾」を操って撃ってた最序盤のシーンはなんだったんだ…
アレを活かせたら映画的にも盛り上がる面白いアクションができたろうに…

というわけで評価は6/10
バットマンは好きだよノーラン…でも…インターステラーとかそういうさ…
俺は映画に芸術性とか伏線云々とかは求めてないんだ…すまない…すまない…

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