サガン鳥栖 対 ヴェルスパ大分(天皇杯 2回戦)雑感

・ ヴェルスパはJFLでも中位に位置しているのがわかる洗練されたチームでした。ひさびさに、4-4-2フラット(4-4-1フラット)でスライド交えながらしっかりと守るチームを見ました。いったん前の選手に預けて、預けた選手に即座にフォローに入ってワンタッチで受け取って前向きの選手をつくるグループ戦術や、カウンターでの飛び出し方・ポジション取りは普段からトレーニングされているのを感じました。

・ 18番中村さんが競り負けずにボールをキープしてからのカウンターはなかなか見どころありました。後半のカウンターは9番山崎さんが大チャンスでしたが、シュートは惜しくも左サイドに外れました。天皇杯で下位カテゴリのチームが勝つときはあのようなシーンがはいっているのでしょうね。チャンスは作っていただけに惜しかったです。(何目線)。

・ 9番山崎さんが外れて17番藤本さんが入ってからは、左サイドを使おうとするカウンターが多かった気が。右サイドが空いていたのに使わなかった(14番西埜植さんとか33番前田さんが飛び出して行ってもボールがでなかった)のは、パスの出し手が彼らに気づいてなく見えていなかったのか、17番藤本さんがストロングっぽくて彼を使おうとしていたのかは不明ですが、目に見えないチャンス未遂の数はかなり多くあったかと思います。

・ GKの退場がなかったらとも思うけど、相手が退場してしまうととたんに劣勢化してしまうサガン鳥栖なのでごにょごにょ(笑)。代わって入った34番松本さんは、度重なるピンチも冷静に対処して、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたと思います。
…って後半無失点に抑えられた側が偉そうにいってます(笑)

・ 垣田を90分見れて、彼の取り扱い説明が分かった試合だったかと思います。基本的には突貫系。ゲームメイクは過度に期待せず、裏抜け飛び出しとゴール前での仕事に専念させ、ボックスストライカーとしての役割を全うさせればもっといい結果がでるかと思います。あと、キーパーに突貫してましたが、あれはいらん。徳を積まないとゴルフもパターが入りませんし、マージャンも裏ドラがのりませんし、当然サッカーもゴールが入りません(笑)

・ 荒木くんの攻撃のスイッチのパスのずれがたびたびあって、修正できていたら良かったのですが、なかなかはまりませんでした。攻撃のスイッチは、荒木くんかジエゴって感じだったので、あのつっかけはよかったかと思います。周りとのコンビネーションですよね。小野、宮代、風智なんかが周りにいるとフィーリング合いそう。荒木くん、サイドでの仕事が多く、佐藤くんとコンビでサイドバックをひきつけてその裏やセンターバックとのギャップをついてクロスというのはたびたびあって、それはそれとして機能していたのでチームの狙いだったのかもしれませんが、中央で仕事させたいなという感じもありました。

・ 西川くんはまだまだコンディションが上がっていないのかな?随所にセンスは見せるものの、それと同じくらい、頭も体もついていけずのシーンが幾度もありました。スケールも大きいし、見えている範囲も違うのは感じられましたが、それをプレーとして表現できていないのはなかなかもどかしいですね。

・ 藤原くんはインサイドハーフ的にちょっと下がった位置だったかな。役割の幅を増やしたいのかはわかりませんが、トップにいてこそ生きる選手だなというのは改めて感じました。ワンタッチゴーラー的な、スペース探してファーサイドにひょっこり的な、佐藤寿人的な。そういう意味では、今年はストライカー的なタイプの選手が多いような気がします。ただ、昨年よりもFWのゴールが少ないので、そこに何があるのか、我々は調査のために秘境の奥地へと向かったのである(謎)

・ 中野嘉くんは久しぶりの試合で遠慮してた?彼のポテンシャルならば、ドリブル単独でも、味方を使ってでも、もっとゴールライン近くまではいりこむアタックを見せてもいいし、ラストパスを積極的に狙っても良いのかなと思ったのですが、昨年レギュラークラスとして出場していた時より慎重に対応していたような気がします。監督からのオーダーがどうかというのはありますが、代わった竜之介が割と積極的だったので、あのくらいつっかけてもよかったかなとは思いました。

・ 「森谷は愛媛でそんなに出ていなかったのはなんでだろう」ってテツ and トモがいうくらいのパフォーマンスは見せてくれました。ミドルシュートを放ったときはフロンターレ時代の超絶シュートが来るかと思ったのですが、さすがに夢よもう一度はなかったですね。とはいえ、ボールタッチや試合のコントロールはしっかりと担ってくれましたし、後半終盤のシュートがしっかりとはいっていれば出色の出来だったのですが、残念ながら入らずでした。

・ 石井さんは、ハーフタイムでの選手のお出迎えは、ベテラン級の貫録ではありましたが、試合出場は果たせず。今年はどこかで出番はくるのだろうか。。。

・ 最終ライン3人+小泉のパワーで優勢を保てた試合ですし、もし彼らがいなかったらこの試合はどうなっていたのだろうってくらいの全体の出来栄えだったかなとは思います。とはいえ、トーナメントですので、一番大事なことは勝つことですし、そのミッションを達成できたので非常に良かったかと思います。勝てば官軍、負ければ賊軍、どんな勝ち方でも勝ちは勝ち。トーナメントで大事なのは、楽しようが、苦しもうが、勝ちつづけて頂点に立つことです。

・ 次はロアッソ熊本との戦いです。J2でもなかなかいい位置につけていますので油断は大禁物。現在、右サイドで出場している阿部くんはサガン鳥栖U18を次のステップに引き上げてくれた功労者ですので、対戦が非常に楽しみです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?