第37節 名古屋グランパス vs サガン鳥栖
前節から3週間空きましたね。
第37節は長良川競技場でのアウェー名古屋戦。
中断期間中に取り組んだ結果を見せてほしいです。
【試合前データ】
指数データ的には大きな差はないと感じます。
それでも名古屋特徴が見えるデータでもあります。
名古屋の基本フォーメーションは3-4-2-1。
守備時は5バックとなり、ボールを奪って相手DFラインの裏を狙うスタイルが表れていますね。
ローブロックとラインブレイク指数が高いです。
対する鳥栖は、ハイプレッシングの数値が高めの傾向にあります(自陣ポゼッションが高いのはビルドアップできてなかった負の遺産)。
データで見ると、大差がないので接戦かも?と思っていました。
【先発とフォーメーション】
名古屋は安定の3-4-2-1。前節からメンバーを1人替えてきました。
鳥栖は、Sportsnaviがキックオフまで3-1-4-2を予想していましたが、実際は4-4-2を採用していましたね。
寺山が2トップの一角だとは予想外。
【鳥栖の戦術】
結果は0-3で鳥栖の勝利。
鳥栖はキックオフから名古屋の最終ラインにプレスをかけ、ビルドアップを阻止。
プレス強度はそこまで高いわけではなく、「簡単に繋がせない」程度。
名古屋の3CB 左右どちらかにボールが出ると、鳥栖はボールが来た側のSH(中原・スリヴカ)がプレス。
名古屋CBがWBにボールを渡すところを狙ってアタックみたいな守備でした。
ボール側のSBが高い位置を取っていたので、おそらく可変の3CBだったんだと推測します(メンバーのポジション適性も◯)。
まとめると、ボールと逆サイドは捨てて、ボールサイド側に人を集めて相手陣内でボールを奪い、ショートカウンターでチャンスメイク。
これがハマってゴールも奪えました。
これ何がいいかというと・・・
再現性があった
5バックでドン引きされてない状態だから効果あり
本来の鳥栖スタイル
他にも細かいのはありますが、戦術が見事にハマった結果でした。
鳥栖が全然勝てない今シーズン、「もっと走れ~」というSNSでの意見が多く見られましたが、要は「前からプレスをかけてボール奪ってショートカウンターしろ!」って事なんじゃないかと思います。
しかし後半は名古屋が対策を取ってきました。
鳥栖のプレスに対し、ボールと反対サイドのWBへパスを繋ぎクロス。
徳元と菊池は自分と反対サイドにボールがあると比較的フリーな状態にあり、トップには強さのあるパトリックに合わせようとしていました。
これが功を奏し、名古屋が鳥栖陣内でボールを保持できるようになり、惜しい場面も何度かありました。
ただ、ゴールまでは遠く、名古屋はホーム最終節を落とす結果となり、鳥栖は木谷体制で初のアウェー初白星。
【3-4-2-1と4-4-2】
フォーメーションの組み合わせからすると、3-4-2-1を採用している名古屋が有利ではあります。
上図のように、ビルドアップ時は相手FWよりも数的優位でボールを回せます(赤枠)。
今日の鳥栖みたいに相手SHが出てきても、GKが加わることで数的優位を保てます。
また、WBを加える事で最終ラインでのサイドチェンジ(迂回)が安定します(赤枠+青枠)。
また、5バック時は相手4-4-2の攻撃陣よりも数的優位であるため、ボールホルダーに対する守備が4バック時よりも思い切りできます。
そこでボールを奪えれば、前方には広大なスペースが広がっているので、名古屋であれば永井のような快速FWが活きるカウンターを発動することができます。
これらの数的差があるので、鳥栖はどうするのかなと思っていましたが、名古屋のビルドアップという5バックではないタイミングを狙い、ゴールを奪ってみせました。
キックオフ前までは、ホームでの敗戦もあったのでネガティブに考えていましたが、これが答えだったんですね笑
【最後に】
残り1節となりましたね。ホーム最終節が楽しみに思える今節でした。
ちなみに明日はJ1昇格プレーオフ準決勝。
明日も楽しみです。ぜひ九州勢である長崎に勝ち進んでほしい!!