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もし森永デザートで働いたら?アイスに関するCSR活動の提案!【後半】

森永デザート、CSR活動について教えてもらった前回記事「企業はなぜ『CSR活動』をするのか?森永デザートに聞いてみた」に引き続き、今回私たち高校生ライターチームが考えたアイスに絡めたCSR活動について提案!各提案に対する意見やアドバイスをいただきました。

担当高校生ライター:
神村学園高等部武雄校舎 3年生 遠藤 仁実

企画を考えることが好き。好きなアイスはチョコモナカジャンボ。

武雄高校 3年生 北川 輪
CSRについて興味がある。好きなアイスはサンデーカップ

取材対象者紹介
森永デザート株式会社
取締役事務部長 兼 事務管理課長 
西山 貴史さん

事務部 事務管理課 
西村 美樹さん

CSR活動の提案 アイスは売れ残らない?

▲森永デザートの西山さん(左)、西村さん(中)、プレゼンをする神村学園高校の遠藤(右)

遠藤 私たち2人は企画を考えるのが好きで、社会問題に大きな興味があります。そこで、「もし自分たちが森永デザートのようなアイスを作る会社で働いていたら」という設定でCSR活動を考えてみました。

北川 プレゼンのようなかたちで発表させて頂きたいと考えているので、ぜひアドバイスをいただきたいです!

[提案①]
アレルギーを持つ方との新しいアイスの開発


お菓子やアイスにはアレルゲンの上位三つが入っていることが多い。そこで実際にアレルギーを持つ方と一緒に、アレルゲンフリーのアイスを作る。アレルギーを持つ人の立場に少しでも近い形での商品開発ができ、より多くの人にアイスを食べてもらえるようになるのではないか。

取締役事務部長 兼 事務管理課長 西山 貴史さん(以下西山) 非常に良いアイデアだと思います! ただですね、これを実現しようとすると、工場のラインの制約が出てくるんです。

アレルギーって命に関わることだから、アレルゲンのものを完全に入れないために、管理を徹底する必要があります。

アレルギーを持っている人に向けてアイスを作るには、企業としては、コストや製造面での制約なども考慮する必要があるんですよね。

遠藤 アレルゲンフリーのものを作るには、たくさんの配慮が必要なんですね。大変さがよく分かりました。

西山 実際にこういう製品を作っている企業もあるし、取り組んでいかないといけないということは確かだと思います。森永デザートは製造をする会社で、企画などは森永製菓の方で作るので、実現化するかは別としてこういう意見があるよっていうのを言ってみますね。
 
北川 ありがとうございます!実際に森永製菓に提案してもらえるとは思っていなかったので嬉しいです。

次に私たちが考えたのが、暑さの落ち着く秋以降に売れ残るであろうアイスに関連した企画です。

[提案②]
売れ残ったアイスの活用法 #1「児童養護施設へのアイスの寄付」


10月30日が「食品ロス削減の日」であることから、この日に、県内の5つの児童養護施設へアイスを寄付する。

西山 そもそもなんですが、アイスには賞味期限がないので、売れ終わるまで売り場に置いておけるんです。もちろん置き場の問題があるのでオフシーズンには店舗側で商品を引き下げるっていうのはあるんですけど。

また、アイスを運ぶためには冷凍車が必要で、それにお金が掛かるんです。さらにいえば、輸送したアイスを倉庫に保管しておくのにもすごいお金がかかる。なので、普段アイスを扱っていないところへ供給しようとすると、コスト的には非常に難しいかもしれない。
 
事務部 事務管理課 西村 美樹さん(以下西村) できないことはない。けどやはりネックになるのはコストの部分ですね。持っていった先にも、大量にアイスを置ける冷凍庫が必要ですし、仮に寄付をしようとしたとしても受け入れる先から「そんなにいらないよ」とか言われちゃうんですよね。
 
北川  そうなんですね。アイスに賞味期限がないのはびっくりですし、アイスを寄付することで逆に困る人が出てくるとは思いませんでした。アイスを運搬するのは簡単なことではないんですね。

[提案③]
売れ残ったアイスの活用法 #2「中身を隠して売る」


店頭に並んで一定期間を過ぎたアイスを袋に詰めて、中身が分からない状態で販売する。中身が分からないことでワクワク感が楽しめ、さらに売れ残りのアイスを活用することができる。

西山 先ほど話した通り、アイスには賞味期限がなくて余らないので、そもそも難しいっていうのがあります。あと、これを行うとなるとマーケティング的に商品価値を毀損してしまう可能性がありますね…安く買えるまで待って、安くなったときに買おうって人が。

例えば、100円で売られるはずだったものが、80円になっているのが普通になるとすれば、その値段じゃないと売れなくなってしまう。

安売りしているときの価格がその製品の価値ってなっちゃうと、企業としては非常に苦しいんですよね。だから、確実にかたちが割れてる砕けてる、そういうものを詰め合わせるような…
 
北川 割れ煎餅みたいな?
 
西山 そう。そういう商品でやるのであれば、良いと思いますよ。それだと消費者もそういうものだと思って買ってもらえるので。

もちろん売れ残りが店頭で「◯円引き!」とかになって山積みになったりする状況は、企業としてはできるだけ避けたいと思っていて。だからちょっとこの提案もマーケティング的な視点からいうとアイスでは厳しいかもしれないですね。
 
遠藤 安売りを続けていると商品の価値が下がってしまうこともあるんですね。たくさんの人に愛されている商品が、実際にそうなってしまう可能性があることに驚きました。
マーケティングのことについて初めて知ることが多いので興味深いです。

[提案④]
売れ残ったアイスの活用法 #3「景品が当たる」


売れ残った商品に点数のついたシールを貼り、それを集めて景品がもらえる仕組みをつくる。売れ残った期間の長さと点数の高さを比例させる。

西山 これはゲーム感覚でね、面白いかもですね。

北川 ありがとうございます!楽しんでもらえるのではと思い考えました。

[提案⑤]
アイスに関連するコンクールの開催


①絵画コンクール
・新しいアイスのアイデア
・アイスのパッケージデザイン

②作文コンクール
・アイスとの思い出

コンクールを通じて、アイスと森永デザートの存在をより身近に感じてもらう「アイス」という身近な存在だからこそアイデアが浮かびやすい。

西山 アイスのパッケージデザインとか、面白そうですね。
 
北川 前段の取材で、「会社名をポジティブな側面から世の中に出していくのが大事」とおっしゃっていましたし、例えば「森永デザートのコンクールに応募した」とか「森永デザートのコンクールって面白いよね」とかなって、 小学生たちがみんな応募し出したりするっていうことになれば効果的ですよね。
 
西山 そうですね、作文とか独自でやっていいならできそうですね。 面白いのは出てくるかもしれないですよね。
 
遠藤 夏といえばやっぱりアイス!ですし、作文とか絵画のコンクールも夏休みと相性良さそうで、一番現実に近いのかなと思っています。
 
西山 そうですね、なるほどなるほど。

[提案⑤]
アイスに関連するコンクールの開催


③レシピコンクール
・おいしいアイスの食べ方レシピ
・新しいアイスのレシピ

北川 コンクール関連でもう一つのご提案です。ちょっと社会貢献活動とは違うかもしれないですけど、この「おいしいアイスの食べ方レシピ」とかは、SNSで話題になったりしそうだなと思います。
 
西山 はいはい。確かパッケージの後ろとかにたまに載せていますね。良いアイデアですね。非常に良いことを考えているなと思います。
 
遠藤・北川 ありがとうございます!自分たちのアイデアをプロの方に見てもらうことはなかなかないので、本当に貴重な体験でした。実際にCSR活動をやろうとするとどんな難点があるかということを、教えてもらったおかげでたくさんの学びを得ることができました。ありがとうございました。

取材を終えて

▲工場見学の前の様子。工場内はホコリ厳禁。白衣の上からもコロコロ

私たち高校生が考えた企画に対して真剣に向き合ってくれたことがとても嬉しく、たくさんの興味深いお話を聞くことができました。
特に、安売りを続けることでその商品の価値が下がってしまうということは考えたことがなく、商品を売ることの難しさを知りました。

取材を通して様々な視点からCSR活動を考え、活動を行うことの素晴らしさや難しい部分を学ぶことができたので、これからもさらにCSRのことについて調べ理解を深めていきたいです。

そして、森永デザートのようにCSR活動の良い部分を見つけCSR活動を行う企業がさらに増えていけばいいなと思います。

担当高校生ライター:
神村学園高等部武雄校舎
3年生 遠藤 仁実


武雄高校
3年生 北川 輪

取材企業:
森永デザート株式会社
鳥栖市藤木町字若桜5-2
0942-85-3322
https://morinaga-dessert.jp/

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